データの重要性が高まる理由と活用の3つのステップ
──近年、データへの注目度が高まっている背景についてお聞かせください。
西内氏:まず前提として、企業にとってデータ活用は長年のテーマで、はるか昔からデータ関連の機器や人材へ投資していました。実際「ビッグデータ」など、データに関する言葉がよく使われたのは2010~2015年頃。「データサイエンティスト」が注目され始めたのが2009年頃です。このことからも、近年になって急にデータ活用が脚光を浴びたわけではないと分かるでしょう。
とはいえ、データへの関心が高まっているのは確かです。その大きな理由の1つは、そもそも活用するのに十分な量のデータが企業に蓄積されてきたことです。その上で回りを見渡すと、グーグルやメタ(旧フェイスブック)など、膨大なデータを意思決定に活かして大きな成功をつかんでいる成功事例が目に入ります。そこで自社でも、この蓄積しているデータをビジネスに活かそうという気運が高まっています。
もう1つは、コンピューターの処理能力が飛躍的に向上したことです。巨大な資本が投資されたクラウドのインフラを、一企業でも手軽に利用することが可能となりました。最新の処理能力と膨大なデータが必要となる「データ活用」も夢物語ではなくなったのです。
──データをより活かしていくには、企業はどのように取り組んでいけば良いのでしょうか。
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