マツダもSUBARUも国交省も…デジタルツイン実現に「ゲームエンジン」大活躍の理由
デジタルツイン構築を容易にするゲームエンジンの産業利用が進む
デジタルツインを構築するには、まずデジタル上でつくられたCADやBIM(Building Information Modeling)といった設計データ、現実世界を計測した点群データなどをシステムに取り込み、デジタル化・ビジュアル化していく必要がある。このデジタルツインの構築において、高品質な3D描画処理や物理演算AIなどを搭載した統合開発環境である「ゲームエンジン」の活用が進んでいる。
その名の通り、もともとはコンピューターゲームをつくるために開発されたゲームエンジンだが、これをデジタルツイン開発に使えば、高クオリティなリアルタイム3Dグラフィックスの描画や、物を走らせたりぶつけたりする物理演算、さらにモーションやエフェクトの制作などが容易になる。そこで近年、ゲームエンジンを産業用デジタルツインに活用して、低コストでしかも迅速にものづくりのサイクルを回す試みが、さまざまな分野で行われているのだ。
たとえば自動運転開発では、ゲームエンジンを使って仮想空間に現実と同じ日本の街並みをつくり、高精度なシミュレーションを行うといった試みが行われている。ここからは、現代の日本のものづくりの現場における、ゲームエンジンを使った可視化ソリューションの最新事例を見ていこう。
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