2026年までに…「約60％のAIプロジェクト」が失敗する理由、ほぼ出来てない“ある問題点”

ありがとうございます！
いいね！した記事一覧をみる

会員（無料）になると、いいね！でマイページに保存できます。

2027年のSAP ECC6.0保守期限が迫る今、基幹システム移行を“ただの更新”で終わらせるのか──多くの企業の分岐点だ。そうした中、生成AIやAIエージェントを活用しつつ、基幹システム移行の流れでデータ活用を進め、企業の成長につなげようと考えている企業も多い。しかし、多くの企業が躓く未来が見えているという。その理由とは何か。

基幹システム移行の流れの中で、「AI×データ活用」を進め、企業の成長につなげようと考えている企業も多いが…ほとんどの企業が躓く未来が見えている？

（Photo/Shutterstock.com）

「2025年の崖」の背景にレガシーなERP

　SAP ECC6.0の標準保守期限が2027年に迫る中、多くの企業が移行方針の決断を迫られている。しかし、単純なシステム更新にとどまっている企業と、この機会をDX推進の契機として活用する企業との間で、明確な差が生まれ始めている。

　電通総研の「SAPユーザー意識調査結果2024年度版」によると、SAP ECC6.0ユーザーの76%がAI活用に関心を示し、71%が経営データの分析効率化・高度化を求めている。一方で、31%がエンタープライズDWHによる高度な分析基盤構築を検討しており、従来の基幹システム運用から脱却しようとする動きが顕著だ。

　そのほか、見落としてはいけないのが、AIエージェント市場の急激な拡大だ。グローバルインフォメーションの調査では、AIエージェントの世界市場は2024年の51億ドルから2030年には471億ドルへと、年平均成長率44.8%で急拡大すると予測されている。

　このように技術トレンドに大きな変化のある時代で、企業は生き残りをかけどのような選択をすれば良いのだろうか。

この記事の続き＞＞