なぜマルチクラウドは“難しい”のか? 「シンプル運用」を阻む4つの課題を解決せよ

企業インフラをとりまく環境の変化と、マルチクラウドへの期待
現在、エンタープライズのITインフラ環境は、多様化の一途をたどっている。仮想マシンやコンテナ、ベアメタルサーバはもちろん、プライベートクラウド、パブリッククラウド、ハイブリッドクラウドなどである。これらの傾向として、ITインフラが「クラウド中心(クラウドセントリック)」にシフトしつつあることは間違いない。エンタープライズのIT部門は、ネットワークを含めてITインフラを再考するフェーズにあり、従来の既存サービスを「どのようなクラウドに移行すべきか」選択を迫られている。そしてコスト面や運用面を考慮した結果、さまざまなクラウドサービスを同時に活用し、“いいとこ取り”する「マルチクラウド」を選択する企業が増えている。
たとえばエンタープライズのITインフラで、オンプレミスのサービスにベアメタルを利用し、オフィス系アプリ(Office 365やGsuite)はSaaS、業務系アプリにはプライベートクラウド、サービス開発基盤をパブリッククラウドというように、マルチクラウド的な使い方をしているケースだ。
実際に、ある調査では将来的にマルチクラウドを採用したいと考える企業は全体の85%にも上るという。しかし現状では、このようなマルチクラウド的な運用は環境が複雑化し、ブラックボックス化が進む可能性がある。また、それぞれのシステム間の「サイロ化」が生じてしまうリスクもある。
「サイロ化のリスク」が存在する一方、IT技術者も不足する昨今、複雑なマルチクラウド環境を効率よく運用できるか自信がない、というのが企業の本音だろう。
各クラウドプロバイダーが提供する機能のいいとこ取りができ、運用も一元化できるような「次世代データセンター(マルチクラウドデータセンター)」の実現には、さまざまな課題が山積している。改めて課題を4つに整理し、その上で解決策を探る。
・インフラ環境の変化に伴うエンタープライズの4つの課題
・次世代の「マルチクラウドデータセンター」構築の条件
・「一元管理」がセキュリティを変える
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