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  • 2022/01/17 掲載

次世代のストレージ要件は「誰でも扱えて」「安心安全」、どうやって両立する?

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企業のデジタル戦略推進の基盤となるITインフラの中でも、データストレージが担う役割は年々大きくなっている。データ活用による収益向上や新ビジネス創出を可能にするには、サイロ化した既存データの一元化やセキュリティ強化といった要請に応える、新たな成長基盤となるストレージシステムの構築が喫緊の課題だ。その実現には、どのようなポイントを押さえていけばよいのか。本稿では、次世代のストレージインフラについて解説したい。

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ストレージインフラへの要求は、年々高まっている
(Photo/Getty Images)

ブラックボックス化と外部の脅威で板挟みの企業システム

 情報システム部門はこの先、経営や現場からのさまざまな要請を受けて、厳しい立場に立たされることが予測される。とりわけ既存ITインフラの刷新が求められる中で懸念される点として、 「システムのブラックボックス化」が挙げられる。

 日本企業では、事業部ごとに導入・最適化を進めた結果、サイロ化したシステムが数多く存在している。また、職人芸のような個人のスキルに依存して運用されてきたシステムでは、担当者が異動してしまうと誰も分からない。システムが何年も引き継がれるうちにブラックボックス化して、稼働状況の把握が困難なケースも頻発している。

 こうした状況が常態化しているのが現在の日本企業の実情であり、その克服に向けて今後は「統合化されたシステム基盤への刷新」や「自動化を促す自律運用型システムの導入」、そして「システムやサービスの稼働状況の可視化」などが強く求められていく。

 もう1つ、企業が緊急の対応を迫られているのが、巧妙化・組織化の進むサイバー攻撃、とりわけランサムウェア攻撃への備えである。これは攻撃者が企業システムに侵入して内部のデータを暗号化してしまい、システムの復旧と引き換えに身代金を要求するサイバー犯罪だ。IPA(日本情報処理推進機構)の「情報セキュリティ10大脅威 2021」によると、この攻撃による被害件数が、2020年の5位から2021年には1位に急増したことが判明している。

 この攻撃への備えに、データベースのバックアップを取っている企業も多いが、最近はプライマリーデータだけでなく、バックアップデータもランサムウェアの攻撃対象になるケースが頻発している。もはや「バックアップがあるから安心」ではない。

 特にバックアップサーバにWindowsやLinuxなど汎用的OSを使っている場合、その配下にあるバックアップデータも暗号化されるリスクがある。そうなったら攻撃前の状態には戻せない。最後の手段としてテープやオフサイトアーカイブから復旧しようとしても膨大な時間がかかって、サービスを停止せざるを得なくなる。ビジネス機会損失の長期化は避けられない。

この記事の続き >>
・「攻めのIT基盤」となるストレージに必要な3つの条件とは?
・システムが自分で安定稼働を実現する次世代ストレージに注目
・一般的なストレージと「インテリジェント・インフラストラクチャ」はここが違う

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