なぜ失敗する? 老朽化システム「移行」「モダナイゼーション」に潜む“落とし穴”
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「失敗した」と頭を抱える企業も多い
いわゆるメインフレームと呼ばれる大型コンピューターを用いた基幹業務システムは、いまだに多くの企業で運用されている。大量のデータを安定的に処理ができ、堅牢なこれらのシステムは、年代を経ても業務プロセスそのものが大きく変わっていないことなどを背景に、特にミッションクリティカルな業務が多い金融業界や自治体などを中心に、現役で運用されている。しかし、こうしたレガシーシステムを運用し続けることで課題も顕在化してきた。
1つは「現行アプリケーションの陳腐化」だ。旧来のUIは使い勝手が悪く、デンザイン変更やRPAなどの活用も困難で、業務の生産性低下を招いている。2つ目は「旧型システムゆえの運用リソース不足」。メインのプログラミング言語であるCOBOLを扱える技術者は年々減っており、教育できる人材も不足している。3つ目は「ハードウェアやOSのサポート終了」だ。国産メーカーは数年前よりメインフレーム事業から撤退しており、現行機種に対するサポートも終了している。
そこで、メインフレームの移行(マイグレーション)やモダナイゼーションを考えている企業は多いはずだ。しかし、移行には数々の“落とし穴”がある。想定をはるかに超えて費用や工数が膨らんでしまい、運用も複雑化して「失敗した」と頭を抱えているケースは少なくない。
では、具体的にどのようなポイントを押さえながら移行を進めていけば良いのだろうか?
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