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- 2023/06/20 掲載
【取材】アイシン、ヴァレオは何の開発に注力してる?自動車業界の次来る“注目技術”
人とくるまのテクノロジー展の概要
「人とくるまのテクノロジー展2023 YOKOHAMA」とは、自動車技術会が主催する毎年恒例の展示会です。イベント名のとおり、自動車技術に関わるメーカーやサプライヤーなど、多岐にわたる企業や団体が参加し、講演・展示が行われます。近年はリアル開催だけでなく、オンラインでの展示も並行して行われるようになりました。今年は、約500社の企業・団体が参加し、3日間で約6万4000人の来場者を集めたようです。また、タイトル名に「YOKOHAMA」とあるように、7月5日~7日には名古屋での開催も予定されています。最新の自動車技術に見て触れることのできる要注目の展示会と言えるのです。
この展示会には、自動車メーカーやティア1と呼ばれるサプライヤーだけでなく、さらにはその先の小さなサプライヤーも顔を出しています。部品だけでなく、素材やエレクトロニクス、CAEソリューション(コンピューターを使った解析や開発など)まで、幅広いジャンルの技術が揃います。すべてに目を通そうと思えば、3日間でも足りないであろうほどの充実度です。
・ジヤトコ
・ZF
・マグナ
・シェフラー
・日立Astemo
・アイシン
・ジヤトコ
・ヴァレオ
・ヤマハ
・市光工業
・小糸製作所
・ヴァレオ
・コンチネンタル
出展企業のうち「ティア1」に注目すべき理由
ここで筆者が注目すべきと考えているのが、ティア1と呼ばれるサプライヤー企業の展示です。それは、展示される技術に実用化直前のものが含まれているためです。一方、自動車メーカーは、発売済みの製品の展示が中心になるほか、ティア2より先の最先端技術に関しては、実用化までもう少し時間がかかります。世の中の流れのちょっと先を感じることができるのが“ティア1の展示”というわけなのです。
それでは、ティア1に相当するサプライヤーは、どれだけ同イベントに出展しているのでしょうか。名前を挙げれば、アイシンやデンソー、日立Astemo、ジェイテクト、ジヤトコといった日系企業だけでなく、ボッシュ(独)やコンチネンタル(独)、マグナ・インターナショナル(独)、ヴァレオ(仏)、シェフラーグループ(独)、ZFフリードリヒスハーフェン(独)(以下、ZF)といった欧米系も有名ところが揃います。
実のところ、日本はトヨタをはじめ乗用車メーカーが8つ、さらにトラックなどの商用車メーカーも複数存在します。1つの国に、これほどたくさんの自動車メーカーがひしめくのは、中国と日本くらいであり、グローバル・サプライヤーとしても日本は重要な市場となるのです。
ここからは「人とくるまのテクノロジー展」の出展企業の展示を写真とともに紹介しつつ、そこから自動車業界が今注力している分野をひも解きます。 【次ページ】11社の展示を写真付解説、各社が競い合う“ある技術”とは
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