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  • 2022/09/30 掲載

なぜ、マツダは「安売り」から「プレミアム路線」へ戦略転換した? 納得すぎる理由とは

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今、自らのブランド価値を高めるために戦略転換に挑戦している自動車メーカーがあります。それがマツダです。この夏、マツダは新型モデル「CX-60」を投入しました。この新型モデルは、ただ新しいというだけでなく、これまでのマツダ車よりも“格上”というのが最大の特徴です。これまで「安売りのマツダ」と言われる路線をとってきた同社が、言ってみれば高額なクルマを打ち出し「プレミアム路線」で勝負しようというのです。なぜマツダは路線変更に挑んだのでしょうか。
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「安売りマツダ」から「プレミアム路線」へ、マツダの挑戦は成功するのか?
(写真:YUTAKA/アフロ)


新型モデル「CX-60」の位置付け

 マツダは2022年9月15日より、新型のクロスオーバーSUVとなる「CX-60」の販売を開始しました。この新型モデルは、マツダの今後を占う上で、非常に重要なモデルとなります。なぜなら、この新型モデル「CX-60」は、従来あったマツダ車よりも“格上”のクルマとして登場したからです。

 まず、すでに販売されているマツダ車のラインナップをおさらいしておきましょう。マツダの場合、セダン/ハッチバック系のモデルは「マツダ」+「数字」を車名としています。車体が小さなほうから、コンパクトカーの「マツダ2」、Cセグメントの「マツダ3」、ミッドクラスのセダンとなる「マツダ6」と並びます。

 一方、SUVは「CX」+「数字」という車名になり、コンパクトSUVの「CX-3」、「マツダ3」のSUV版の「CX-30」、ミッドサイズSUVの「CX-5」、3列シートSUVで最もサイズの大きい「CX-8」が販売されています。

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CX-60 XD-HYBRID Premium Sports
(出典:マツダ)

新型モデル投入は「マツダの新たな挑戦」と言える理由

 そうしたラインナップに新たに加わったのが、9月に販売開始された新型モデル「CX-60」となります。ここでポイントになるのは、「CX-60」は、エンジンを進行方向に対して縦置きするFR駆動方式のプラットフォームを採用しているところです。しかも、新開発した直列6気筒のディーゼル・エンジンを搭載したグレードも用意しました。

 FRプラットフォームと直列6気筒エンジンは、近年のマツダになかったものです。つまり、マツダは「CX-60」で新しい領域に挑戦しているのです。どういうことかと言えば、FRプラットフォームや直列6気筒エンジンは、マツダがこれまで作ってきたFFプラットフォームや4気筒エンジンのクルマよりも一般的には格上とみなされているのです。

 これまでのマツダ車には、オープンスポーツカーの「ロードスター」以外にはFFプラットフォームが使われていました。FFプラットフォームは、進行方向に横置きしたエンジンで前輪を駆動します。4WD車もFFプラットフォームを基本に作られています。FFプラットフォームは、車体に対してエンジンルームを小さくすることが可能なため車内空間を広くとれるのがメリットとなります。

 しかし、そのメリットは小型車ほど大きいため、車格の高い上級セダンや大型SUVでは、昔ながらのFRプラットフォームが今も採用され続けています。メルセデス・ベンツなどの欧州のプレミアムブランドの大型セダンや、アメリカで大人気のフルサイズSUV、ピックアップトラックなどは、今もFRプラットフォームが使われています。

 ちなみに、トヨタもレクサスの最上級セダン「LS」や最上級SUV「LX」には、今もFRプラットフォームを使います。ただし、「クラウン」は新型からFRではなくFFプラットフォームを使うようになり、クルマ好きの人たちに話題となりました。それだけクルマの車格を考えるときに、プラットフォームにFFを使うのかFRを使うのかが重要になるのです。


 そしてエンジンです。マツダのこれまでの主力エンジンは4気筒でした。4気筒エンジンは、コンパクトで使いやすいけれど、6気筒に対して排気量が小さいためパワーも小さくなります。また、直列6気筒は振動が少ないという利点もあります。つまり、6気筒エンジンはスペースを食うけれど、パワーがあって振動が少なく快適。そのため大きくて車格の高いクルマに採用されています。

 つまり、「CX-60」は、車格の高いクルマに採用されているFRプラットフォームと直列6気筒エンジンを使うことで、これまでのマツダ車よりも一段上の高い車格を実現しているのです。

 そのため、「CX-60」の価格は、これまでのマツダ車の最上位に位置することになりました。価格帯は299万2,000円~626万4,500円。直列6気筒エンジンを搭載するグレードの価格は、346万5,000円からスタートします。一方、これまであったミッドサイズSUVの「CX-5」は267万8,500円~407万5,500円、3列シートSUVの「CX-8」は299万4,200円~483万4,500円。車格が上というだけでなく、実際の販売価格も「CX-60」が上に位置しているのです。

 ちなみに、マツダは、この新しいFRプラットフォームを採用する「CX-60」を「ラージ商品群」と呼びます。それに対して従来のモデルは「スモール商品群」。群と名付けられているように、「CX-60」は、FRプラットフォームの最初のモデルとなります。

 では、なぜ、マツダが車格を高くした新型モデルを投入したのでしょうか。その理由の1つとなるのが、マツダのビジネス・スタイルにあります。

【次ページ】北米市場に弱点?マツダの世界の販売台数とは

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なぜマツダは高額モデルを投入したのでしょうか?マツダの世界の販売台数から見えてくる、その理由とは?(次のページで詳しく解説します)

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