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  • 2019/02/06
IPAの2人が明かす教訓とは 2018年“システム障害事例”を振り返る 高回復システムの作り方は「失敗に学べ」

システム障害が発生したときのビジネスへのインパクトは、ますます大きくなっている。実際ここ数年の傾向をみると、報道ベースでの障害事例は増加傾向にあり、企業評価やブランドが毀損されているケースは多い。独立行政法人 情報処理推進機構(IPA)では、システム障害時の事例について取りまとめ、企業・組織等に有効な対策を練ってもらうためのガイドブックを数多く発行してきた。そこで障害事例を分析してきたIPAの山下 博之氏と目黒 達生氏に、システムの信頼性の高め方と、高回復力システムの作り方について話をうかがった。

2018年のシステム障害の傾向とは

──ITサービスが浸透するにつれ、システム障害が引き起こす影響の範囲は広がっているように思います。障害発生時のビジネスリスクに関する見解を教えてください。

山下氏:ひとたびシステム障害が発生し、重度の中断が起きると、自社の直接的なコスト被害だけでなく、企業の信頼性が落ち、評価やブランドが棄損されるリスクがあります。

 ある外部機関の調査によれば、やはりITリスクが先々までブランドに影響を及ぼすという結果が出ています。

目黒氏:ところで、2014年にIPA主催のイベントで、ロンドンオリンピックのサイバーセキュリティの最高責任者オリバー・ホーア氏に講演していただきました。ホーア氏は、その中でオリンピックの成功は「評判(レピュテーション、reputation)」が重要と強調していました。システム障害による企業の評判は、セキュリティの問題と同様に大きく損ねられることになります。

 ユーザーにとって、セキュリティの問題もシステム障害も、サービスが利用できないという点では、結果的に意味は同じことなのです。そこで、やはりシステム障害も含めて、評判を落とさない観点が企業にとって大事だと思います。

──では、2018年に発生したシステム障害の全体的な傾向を教えてください。

山下氏:IPAでは、半年ごとに報道ベースの情報システム障害数をカウントしています。2018年前半だけでみると35件の報道がありました。昨年は年間で45件でしたから、件数は増加傾向にあるようです。ただし、これはあくまで報道として表出した数であり、実際の発生件数ではありません。

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独立行政法人 情報処理推進機構 社会基盤センター
山下 博之氏

目黒氏:システム障害の件数以外では、障害に起因したセキュリティ事故が目立ちました。システムの不具合がトリガーになり、情報漏えいにつながることもあるのです。当初、我々もあまり意識していなかったのですが、2011年以降こういったケースが多くなっているようです。その頃、核施設を狙った「Stuxnet」の攻撃があり、セキュリティに対する社会的な意識が高まり、報道が多くなったことも原因のひとつかもしれません。

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独立行政法人 情報処理推進機構 社会基盤センター
目黒 達生氏

山下氏:質的な変化としては、新しいテクノロジーに関連したトラブルもありました。たとえば仮想通貨については、2件のセキュリティ事故が起きました。ただし、これらはコア技術となるブロックチェーン自体の問題でなく、取引所のシステムに起因するトラブルでした。

──システム障害の具体的な事例を教えてください。どんな企業で、どういう原因から、どういった障害が起きたのでしょうか?

この記事の続き >>
・グーグル起因の通信障害やソフトバンクの通信障害、シマンテックの認証システム障害、都民銀行/八千代銀行/新東京銀行の合併で起きたシステム統合障害など
・教訓から学ぶ3つの障害パターン
・完全には防げないシステム障害、高回復のシステムを作るポイントは?

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