• 2026/01/27 掲載

三菱UFJ・SMBCも激変「銀行対外系システム」、その超重要“設計思想”を徹底解説(2/3)

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チェックアウト・オプションの進化がもたらす業界再編の兆し

 注目すべきは「チェックアウト・オプション」である。これはPOSやEC、サブスクリプションなどにおける端末やサイトの“出口”で、ユーザーに提示される決済手段の選択肢を指す。

「これまでのクレジットカードやデビットカード一択ではなく、POSやECではポイント処理を含むPay Now(デジタル・ウォレット決済)、カード(デビットカード、クレジットカード)、BNPL(後払い)、短期ローン(Lending 3.0)など、多様な決済選択肢が標準化され、サブスクなどではPay-by-Bank(A2Aによる新しい口座引落など)が推進されつつあります」(小俣氏)

 また、小俣氏は「欧米では、eコマース業者が提供すべき支払選択手段は“多くても3~4種類”とされている」と説明する。

 たとえば、アマゾンなど大手ECサイトではすでにカードやBNPLが支払選択手段として実装される中、選択肢の一番上に来る残りの選択肢を巡って、グローバル決済市場では“チェックアウトの質”そのものが顧客体験の差別化要素となっている。

 さらに、今までのこうした実物経済での選択肢のデジタル化に加えて、今後ここに、ステーブルコインなど仮想通貨を使うネット経済の新たな支払・送金・決済手段が重なってくるのである。

 こうした文脈において、「銀行の対外系」とは、もはや“接続していれば良い”という話ではない。

 APIでBaaS基盤上に接続し、さらにチェックアウトの選択肢を銀行自身が提供できるか、AIによるハイパーパーソナライズな選択の提案をできるか、越境EC決済での外為処理に加えてweb3対応もできるかどうかが、対外系再定義の核心になってきている。

 その鍵を握るのが、API接続品質やSLA設計、そして「どのような支払い体験を提供するか」という出口戦略である。

 この出口戦略に向けて北國銀行はエスキュービズムやマレーシアのソフトスペースと提携して地域POSの提供を進めているし、SMBCグループは「stera pack(三井住友カードが提供する決済端末)」の提供やスクエア(ブロック)、ファイサーブと提携し、三菱UFJ銀行はAirPayを推進するリクルートと提携している。また、みんなの銀行は拡がりの1つとして2025年末にメルペイとの間でメルカリバンクを発表し、ユーザーが複数支店で口座開設できるようにした。

 スマホアプリで非接触決済ができるソフトPOSも使えるようになり、グローバルには伝統的金融機関自らソフトPOSやeSIMを提供する時代になってきている。

 北國銀行の地域POS、みんなの銀行の業種やジャンルを狙ったチェックアウト戦略、SMBCや三菱UFJ銀行のPOSメーカーと提携する広域展開は、地域金融機関にとって参考にすべき事例だろう。

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デジタルバンクの対外系システム
(出典:日本金融通信社)
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