独ＺＥＷ景気期待指数、8月予想外の改善　現況指数低下

［ベルリン　１５日　ロイター］ - 欧州経済センター（ＺＥＷ）が１５日発表した８月のドイツの景気期待指数はマイナス１２．３と、前月のマイナス１４．７から予想外に改善した。

ロイターがまとめた市場予想はマイナス１４．７だった。

ＺＥＷのワムバッハ所長は「金融市場の専門家は年内に経済情勢が若干上向くと予想している」と指摘。米経済の見通し改善やユーロ圏と米国の利上げ終了期待が支援要因となったと述べた。

ただ「ドイツの現況指数が大幅に悪化しているという文脈で期待指数の上昇を考える必要がある」とも指摘した。

現況指数はマイナス７１．３で、前月のマイナス５９．５から一段と悪化。ロイターがまとめた市場予想はマイナス６３．０だった。

ＬＢＢＷリサーチの債券担当シニアアナリストは「期待指数の小幅な改善は少なくとも表面的には良いニュースだ」と指摘。その上で「現況指数は再び悪化しており、極めて弱い出発点から安定化が進んでいることを示している。景気後退（リセッション）懸念は依然として強い」と述べた。