アマゾン・ファーマシー、メーカー約束のインスリン製剤割引を自動化

［１５日　ロイター］ - 米アマゾン・ドット・コムは１５日、オンライン薬局「アマゾン・ファーマシー」がインスリン製剤と糖尿病治療薬の１５種以上にメーカー提供のクーポンを自動的に適用して、製薬業界が約束した割引価格を患者が利用しやすくすると発表した。

アマゾンによると、このプログラムにより、アマゾン・ファーマシーを利用する患者は３大インスリンメーカーであるデンマークのノボ・ノルディスク、米イーライリリー、仏サノフィのクーポンを検索して、手動で入力する必要がなくなり、インスリン製剤１カ月分の費用を最低３５ドル程度まで下げることができる。

３社は３月、２０２４年までにインスリン価格を少なくとも７０％引き下げると発表した。だが、エリザベス・ウォーレン上院議員が先月公表した報告書によると、既に割引されたジェネリック（後発薬）のインスリン製剤をメーカーが約束した低価格で薬局から入手することが困難な患者がいるという。

アマゾン・ファーマシーの最高医療責任者であるビン・グプタ氏は、この報告書で患者がインスリン製剤をできるだけ低価格で入手しやすくなるようにする必要性が浮き彫りになったと指摘した。

米国糖尿病学会（ＡＤＡ）のチャールズ・ヘンダーソン最高責任者は、アマゾンの自動割引により国内で３７００万人の患者が必要な治療を受けやすくなると述べた。