米ウォール街の賞与は今年16％減＝ＮＹ州会計監査官

[１２日　ロイター] - 米ニューヨーク州のディナポリ会計監査官によると、ウォール街の金融機関が今年支給するボーナスは１６％減少する見通しだ。金利高止まり観測が金融機関の業績を脅かしていることが背景にある。

見込まれる減少率は昨年の２６％よりも小さい。昨年の平均支給額は１７万６７００ドルだった。

ディナポリ氏によると、ニューヨーク市で金融証券業を手掛ける金融機関の今年の従業員は４３００人増の計１９万５１００人（前年比２％増）と、過去２０年余りで最多になるとみられる。ただ同氏は、新型コロナウイルスのパンデミック時期の急成長後、利益が正常化するのに伴い、企業が従業員を維持するかどうかは現時点では不明だと注意を促した。

既にゴールドマン・サックスやモルガン・スタンレーなどは、コスト圧縮を急ぐ中で人員削減を発表している。

金融証券業界の今年上半期の税引き前利益は前年同期比４．３％減の１３０億ドルだった。