住友化学、会長と社長が報酬返上＝赤字転落、月額１０％を５カ月間

住友化学は１日、十倉雅和会長と岩田圭一社長が役員報酬について月額１０％を１１月から５カ月間自主返上すると発表した。執行役員らを含む役員への賞与も２０２３年度は支給しない。同社の２３年９月中間連結決算（国際会計基準）は、純損益が中間決算として過去最大となる７６３億円の赤字（前年同期は８１０億円の黒字）に転落しており、業績不振を考慮した。

通期でも純損益は９５０億円の赤字（前期は６９億円の黒字）に転落する見通しだ。世界的な景気減速で石油化学製品の需要回復が遅れていることや、医薬子会社の住友ファーマが多額の損失を計上したことなどが響く。岩田社長は同日の経営戦略説明会で、「創業以来の危機的状況だ」との認識を示した。

【時事通信社】 〔写真説明〕オンライン形式の経営戦略説明会で、業績改善策について話す住友化学の岩田圭一社長＝１日午後