東武鉄道と日立製作所は１１日、指の静脈を使った生体認証技術を活用したセルフレジを東武グループのスーパー「東武ストア」に導入した。年齢確認が必要な酒類を含む買い物が、クレジットカードや身分証がなくてもできる。店舗の人手不足に対応するとともに、顧客の利便性を高めるのが狙い。

利用者は、専用サイト上で生年月日やクレジットカード情報などを入力し、店舗で本人確認手続きをした上で指静脈を登録する。買い物の際にはセルフレジで商品のバーコードを読み込み、専用装置に指をかざすだけで年齢確認から決済、東武グループのポイント付与までを一貫して行える。

導入１号店となった越谷店（埼玉県越谷市）で、指静脈を登録して弁当などを購入したというパートの女性（４６）は、「仕事からの帰宅時に簡単に買い物ができて便利だ」と語った。両社は５月までに同店をはじめ埼玉県内の東武ストア３店舗に導入し、今後は東武グループのホテルなど幅広い施設での活用を検討する。

【時事通信社】 〔写真説明〕東武ストアの一部店舗に導入された生体認証で決済できるセルフレジ＝１１日午後、埼玉県越谷市