三菱製紙は１０日、子会社の三菱製紙エンジニアリング（青森県八戸市）が製造した耐熱プレスボード製品で、検査測定データの改ざんなどが判明したと発表した。１０年以上前から不正が行われていた可能性があるという。三菱製紙の木坂隆一社長は「多大なるご迷惑をおかけし、おわび申し上げる」と謝罪した。

耐熱プレスボードは高い耐熱性と難燃性を持ち、変圧器や非常用電源などに使われる。三菱製紙エンジニアリングの白河事業所（福島県西郷村）で製造した製品のうち、出荷検査の一部の項目で実際と異なる数値を記載するなどの不正が見つかった。三菱製紙は１０日、外部専門家で構成する特別調査委員会を設置し、他の事業所での不正がないか全容解明を進める。

【時事通信社】 〔写真説明〕子会社での不正を受け、オンライン記者会見で頭を下げる三菱製紙の木坂隆一社長（右から２人目）ら＝１０日午後