- 2026/03/27 掲載
欧州で中古EV販売が増加、ガソリン高が追い風に
[パリ/ストックホルム 26日 ロイター] - 中東情勢の緊迫を背景としたガソリン価格高騰を受け、欧州全域で中古電気自動車(EV)の販売台数が増加していることが分かった。オンライン自動車販売プラットフォーム各社がロイターに明らかにした。
欧州連合(EU)欧州委員会のデータによると、EUでの今月16日時点のガソリン平均小売価格は1リットル当たり1.84ユーロ(2.12米ドル)となり、攻撃前の2月23日時点から12%上昇した。
ノルウェーのオンライン中古車販売最大手「Finn.no」のアナリスト、テリエ・ダールグレン氏は「中古市場では現在、EVのブームが起きている」と指摘し、同社の中古車サイトでEV販売台数がディーゼル車を追い抜いて首位に躍り出たと説明した。
フランスのオンライン中古車販売会社アラミスオートは今月9日からの週のEV販売シェアが12.7%となり、2月16日からの週(6.5%)からほぼ倍増したと発表した。一方、ガソリン車の比率は34%から28%へ、ディーゼル車は14%から10%へそれぞれ低下した。
ロマン・ボッシャー最高経営責任者(CEO)は「(ガソリン価格が)1リットル当たり2ユーロを超えると、人々に強い影響を与える」とし、「当社のウェブサイトへの関心が大いに高まっており、それがEVやハイブリッド車の注文につながっている」と訴えた。
米国や欧州での燃料価格が高止まりすれば、新車購入者もEVやハイブリッド車に流れ込むと予想されている。
EVメーカーは既に、ガソリン価格が高いことを強調するマーケティングを展開している。中国の上海汽車集団(SAIC)傘下のMGはフランスで「運転の方法を考え直す時が来たかもしれない」と宣言する広告を交流サイト(SNS)で展開している。
このような動きに消費者も反応しているようだ。アムステルダムに拠点を置くインターネット企業Olxによると、同社に対するEV関連の問い合わせ件数はフランスが50%、ルーマニアが40%、ポルトガルが54%、ポーランドが39%それぞれ伸びており、増加率は「全ての市場で毎週着実に加速している」と明らかにした。
Olxのクリスチャン・ジシーCEOは「特に示唆に富んでいるのは、最近の出来事が起こる前からEVへの関心が既に上昇傾向にあったという点だ」とし、「不安定な情勢だったことが、既に進行中だったEVへの移行を加速させたようだ」とコメントした。
中古EV販売台数は、消費者心理の変化やガソリン価格の急激な変動に対して素早く反応する傾向がある。これは納車まで数カ月を要することが多い新車とは異なり、中古車は新車よりも最大で40%安く、すぐに手に入れられるためだ。
英国の自動車データ企業マーケットチェックの成長担当副社長、アラステア・キャンベル氏は「自動車購入にかかるリードタイムを考慮すると、最近の世界的な出来事の影響が市場に行き渡るのに伴い、この勢いが続くと予想される」との見方を示した。
スウェーデンの中古車プラットフォーム「ブロケット」では3月の当初2週間のEV販売台数が、その前の2週間より11%伸びた。EVモデルの閲覧数も17%増えた。
ブロケットの自動車専門家マルチン・ステップマン氏は「より燃費効率が優れた代替手段を積極的に探す人が増えているという明確な変化が見られる」とコメントした。
デンマークの中古車販売プラットフォーム「ビルベイスン」はEVの検索件数が増加しているとしており、自動車アナリストのヤン・ラング氏はガソリン価格上昇が主な要因だと指摘した。
ドイツのオンライン自動車販売最大手「mobile.de」は検索件数に占めるEVの割合が36%となり、今月上旬の12%の3倍に膨らんだと発表した。自動車販売店に対する中古EV関連の問い合わせは2月より66%増えたとしており、「現在はガソリン価格高騰がEVの需要増加につながっている」と指摘した。
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