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  • 2023/09/22 掲載
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企業と顧客のタッチポイントが多様化する中、企業はより的確な、顧客とのコミュニケーションを求められるようになってきた。顧客のエンゲージメントを高める顧客体験(CX)とはどのようなものなのか。DX時代に求められる顧客体験について、早稲田大学大学院経営管理研究科教授の川上智子氏が解説する。

「マーケティング5.0」時代でも変わらないものとは何か

 デジタル化の進展によってマーケティングの概念も大きく変化している。2021年には、米国の経営学者フィリップ・コトラーが「マーケティング5.0」を発表した。「マーケティング4.0」の発表が2017年なので、わずか4年でマーケティングの概念を更新したことになる。

 DX推進が叫ばれ、社会のデジタル化が進むにつれて顧客体験も多様化してきている。「マーケティング1.0」から「マーケティング5.0」までの流れについて、川上氏は次のように解説する。

「『マーケティング1.0』は製品中心、『マーケティング2.0』は顧客中心、『マーケティング3.0』は、単なる購買者としての顧客ではなくて、社会的な存在としての人間中心でした。『マーケティング4.0』はデジタル化と人間中心の両立、そして『マーケティング5.0』は人間と技術による価値創造です」(川上氏)

 「人間と技術による価値創造」とは、たとえば、AIやXRなどのテクノロジーを効果的・効率的に使うことで、人間にとって真に価値のあるモノの創造を意味している。

「顧客体験を作っていくうえで重要であることは、今後も変わらないと思います。それは『人間にとってどうなのか?』という問いかけです」(川上氏)

この記事の続き >>

  • ・DX時代に求められる顧客体験とは何か
    ・「マーケティング5.0」の世界での「顧客体験の高め方」
    ・顧客体験の設計でテクノロジーが担うべき役割
    ・オムニチャネル時代のカスタマージャーニーを描くコツ「ニューアイダ・モデル」とは

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