現場から見るホークスのデータ分析のスゴさ
2017年にソフトバンクホークスに入って驚いたのは、データへの意識が徹底していることです。ヘッドコーチとして、私は打者にはあまり口出しせず、バッテリーを中心に見ています。チームにはスコアラーもたくさんいますが、よく話をするのはバッテリーの分析を任せている人間です。2017年の楽天との初対戦に向けたミーティングに初めて参加して、彼の話を聞いたときは驚きましたね。バッターの体すれすれを通す球の話とか出てきて、怖い攻めだな、プロを経験した人間だったらとてもできないな、と。聞いてみると、それまでプロ野球とは離れた世界で生きてきた人間でした。
阪神や中日のスコアラーは全員プロ野球経験者でしたが、ソフトバンクにはこのようにプロ野球未経験者のデータ分析官もいます。ただ、プロの経験や勘がないからこそデータだけに集中して思い切った攻めを提案できて、それがまた、まんまと成功したりする。「だからソフトバンクは強いんだな」とそのとき感心したものです。

工藤公康監督もデータ活用功者ですよ。私の3倍も4倍もデータを活用している。監督のスマートデバイスには前の試合のスコアなどさまざまなデータが入っていて、いつでも参照できるようになっています。森浩之1軍作戦コーチも監督と同じぐらいデータに精通していて、2人の話を聞いていると「ここまで細かいところまで見ているのか」と驚かされます。
その姿勢はコーチ陣全体にも求められていて、たとえば「嘉弥真(新也選手)の右バッターとの対戦成績はどうなの?」と質問されたとき、すかさず答えられなかったピッチングコーチは怒られる。私もいつ聞かれるかといつもドキドキしているんだけど、今のところは助かっていますね(笑)。
ただ、データがすべてかというと、そういうことではない。
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