記事 規制・法令順守 金融庁が求める「金融機関の経営管理高度化」は何を指す? 当局の“期待”とは 2022/07/01 定期検査が廃止となり久しい。その分、ターゲットを絞り込んだ水平レビューがオンサイトモニタリングの中心ともなった。他方、検査官と窓口役の企画部門とのやり取りが交渉の中心を占めていた手法が、最近では社外役員や一般行職員へのヒアリングを通じた現況確認、といった形で実施されるなど、従来とは一変してきた感がある。連載50回目の節目となる今回は、改めて金融機関の役員に期待される経営管理の高度化要件について、6月末に某金融機関の社外役員に就任した筆者自身の戒めのためにも整理する。
記事 規制・法令順守 金融庁サステナ会議、報告書でわかった3つの論点と「踏み込まなかった」ポイント 2022/06/27 金融庁のサステナブルファイナンス有識者会議は本日、報告書を取りまとめて発表します。岸田政権下では初の策定となる今回の報告書の内容は、サステナブル投融資に関する現政権による取り組みの全体像を示す見取り図として注目されます。「新しい資本主義」構想に沿った独自色の強調と、コンセンサス形成途上にある国際動向との歩調合わせ――互いに対立しかねない2つの要請の間で事務局がいかにバランスを図るかが焦点でしょう。ここでは事前に発表されていた報告書素案をもとにポイントを解説します。
記事 政策・金利 過熱する米インフレ、FRBが記録的「0.75%利上げ」を決定した深刻背景事情 2022/06/18 4月には減速傾向を見せた米国のインフレ。だが、5月は加速を続け、エネルギーや食品などの価格圧力の高まりが消費者に再び打撃を与えた。米国のインフレはピークを越えたのではないかとの見方もあったさなか、FRB(米連邦準備制度理事会)は通常の3倍となる0.75%の利上げを決めた。1994年11月以来、27年7カ月ぶりの上げ幅を決めるに至った背景にはどのような事実があったのか。約40年ぶりの記録的インフレの今を、5月の消費者物価指数(CPI)レポートをもとに読み解く。
記事 政策・金利 イールドカーブ・コントロールをわかりやすく解説、日銀はなぜ長短金利を操作するのか 2021/01/05 イールドカーブ・コントロール(YCC)とは長期金利と短期金利の誘導目標を操作し、イールドカーブを適切な水準に維持することを指す。本稿では、このイールドカーブ・コントロールの意味についてわかりやすく解説。さらに日銀が実行中の政策の概要やイールドカーブ・コントロールのメリット・デメリット、米国におけるイールドカーブ・コントロールの歴史についてもまとめた。