株式会社PFU 提供コンテンツ

  • スペシャル
  • 会員限定
  • 2022/09/22 掲載

弁護士と税理士が激論! 改正電帳法への対応で「本当に大切なもの」は何か?

記事をお気に入りリストに登録することができます。
企業の経理部門に関わる法律や制度が大きく変わりつつある。2022年(令和4年)に施行された「改正電子帳簿保存法」を始めとした法制度の内容は、企業活動のデジタル化を促すものとなっている。こうした変化の中で、企業はどのように対応するべきか。これまで多くの企業のデジタル化対応を支援してきた牧野 二郎弁護士と袖山 喜久造税理士の対談を通じて、企業がとるべき方策を明らかにする。

photo
牧野 二郎弁護士(写真左)と袖山 喜久造税理士(写真右)

政府がデジタル化に舵を切り各種法律を整備

──電子帳簿保存法(以下、電帳法)の改正や電子契約など、経理業務を中心にデジタル化を進める法律が整備されています。こうした法制度は、今までどのように変化してきたのでしょうか。

牧野 二郎弁護士(以下、牧野氏):政府はコロナ禍に突入する前から、我が国のIT活用が遅れていることを深刻に受け止めていました。IT活用の遅れはコロナ禍においてより顕著なものとなり、2020年に「経済財政運営と改革の基本方針」が閣議決定され、デジタルトランスフォーメーション(DX)を早急に進めるという方向性が示されました。これを機に、各省庁が法改正に乗り出したわけです。

 2020年12月には電帳法改正に向けた動きが始まり、2021年には「デジタル社会形成基本法」が成立し、それに伴って複数の法律が整備されました。デジタル社会形成基本法成立時に押印廃止を推し進めたことで、デジタル化に向けて一気に舵が切られたのです。たとえば「宅地建物取引業法」が改正されて、建築確認や工事契約書、重要事項の説明(以下、重説)などにおける押印はすべて廃止され、リモートでの内見やIT重説を認めるといったように、各業界でデジタル化に関する法整備が進んでいます。

 デジタル化が進む過程で、電子契約も解禁されました。電子契約も今までは「当事者型」と言われる「本人の電子証明書を持った電子署名を求めるべき」という考えに立っていました。しかし、法務省、経済産業省、総務省3省の共管で、確実に本人確認ができるシステムで裏付けられていれば第三者が提供する電子署名、いわゆる「立会人型」も認めるように解釈が変更されています。

袖山 喜久造税理士(以下、袖山氏):一連の法制度の改正には、「政府が中心になってデジタル化を進めるから、企業の皆さまもそれを理解して追従してください」というメッセージが込められています。

──しかし、日本の経営者の多くは、まだデジタル化に踏み切れていません。そのため、改正電帳法への対応にも2年間の宥恕(ゆうじょ)措置が設けられました。企業や経理部門は取引や契約のデジタル化をどう捉え、対処していくべきでしょうか。

この続きは会員限定(完全無料)です

ここから先は「ビジネス+IT」会員に登録された方のみ、ご覧いただけます。

今すぐビジネス+IT会員にご登録ください。

すべて無料!ビジネスやITに役立つメリット満載!

  • ここでしか見られない

    1万本超のオリジナル記事が無料で閲覧可能

  • 多角的にニュース理解

    各界の専門家がコメンテーターとして活躍中!

  • スグ役立つ会員特典

    資料、デモ動画などを無料で閲覧可能!セミナーにご招待

  • レコメンド機能

    ​あなたに合わせた記事表示!メールマガジンで新着通知

関連タグ



処理に失敗しました

人気のタグ

投稿したコメントを
削除しますか?

あなたの投稿コメント編集

機能制限のお知らせ

現在、コメントの違反報告があったため一部機能が利用できなくなっています。

そのため、この機能はご利用いただけません。
詳しくはこちらにお問い合わせください。

通報

このコメントについて、
問題の詳細をお知らせください。

ビジネス+ITルール違反についてはこちらをご覧ください。

通報

報告が完了しました

コメントを投稿することにより自身の基本情報
本メディアサイトに公開されます

必要な会員情報が不足しています。

必要な会員情報をすべてご登録いただくまでは、以下のサービスがご利用いただけません。

  • 記事閲覧数の制限なし

  • [お気に入り]ボタンでの記事取り置き

  • タグフォロー

  • おすすめコンテンツの表示

詳細情報を入力して
会員限定機能を使いこなしましょう!

詳細はこちら 詳細情報の入力へ進む

ブロック

さんはあなたをフォローしたりあなたのコメントにいいねできなくなります。また、さんからの通知は表示されなくなります。

さんをブロックしますか?

ブロック

ブロックが完了しました

ブロック解除

ブロック解除が完了しました

機能制限のお知らせ

現在、コメントの違反報告があったため一部機能が利用できなくなっています。

そのため、この機能はご利用いただけません。
詳しくはこちらにお問い合わせください。

ユーザーをフォローすることにより自身の基本情報
お相手に公開されます