ブラックスワン・ファンドのユニバーサ、4月ＲＯＣは100％＝投資家

[ニューヨーク １２日 ロイター] - 極めてまれな巨大ショックに備える「ブラックスワン・ファンド」を運用するユニバーサ・インベストメンツ（運用資産２００億ドル）は、トランプ米大統領が新たな関税に基づく通商政策を打ち出して市場が荒れた４月に投下資本利益率（ＲＯＣ）が１００％に達したことが分かった。同ファンドの投資家がロイターに明らかにした。

ブラックスワン・ファンドは割安なクレジット・デフォルト・スワップ（ＣＤＳ）や株式オプションなどのデリバティブ（金融派生商品）を駆使し、市場が混乱したときに利益を上げる。

創業者兼最高投資責任者（ＣＩＯ）のマーク・スピッツナゲル氏は４月の運用成績についてコメントを避けた。今後の金融市場については、当面は「ゴルディロックス・ゾーン（過熱も冷え込みもしていない適温状態）」で推移するが、その後さらなる混乱が生じ、米国株は８０％急落することもあり得ると予想。市場の４月の動揺は「一時的な揺らぎだ」と説明した。

ユニバーサは新型コロナウイルスの流行で世界的に株価が下落した２０２０年３月に４０００％のリターンを達成した。２００７年の立ち上げ以来の平均ＲＯＣは１００％強。