デンカ、今期73％営業増益予想　米関税は30億円の減益要因

［東京　１３日　ロイター］ - デンカは１３日、２０２６年３月期の連結営業利益が前期比７３．４％増の２５０億円になる見通しと発表した。前期に収益を圧迫した米国子会社、デンカパフォーマンスエラストマー（ＤＰＥ）のクロロプレンゴム製造設備を暫定停止することで９０億円の営業利益改善効果を見込む。

生成ＡＩ（人工知能）向けの半導体・電子部品も堅調な成長が継続する一方で米国の関税政策による販売価格下落や数量減が３０億円のマイナス。為替円高が２０億円のマイナスとなる。

２５年３月期の連結営業利益は前期比７．７％増の１４４億円だったが、寒波に伴う凍害や原料供給トラブルなどがあったＤＰＥ社に関して、固定資産の減損損失１６１億円を特別損失に計上。１２３億円の純損失となった。業績悪化を踏まえ、役員報酬の一部返上などを決定した。