伊高級紳士服のステファノ・リッチ、米関税10％引き上げなら半分を自社で吸収

[ミラノ ２６日 ロイター] - イタリアの高級紳士服ブランド、ステファノ・リッチのニッコロ・リッチ最高経営責任者（ＣＥＯ）は２６日、ロイターに対し、米国が欧州連合（ＥＵ）製品に対する関税を１０％引き上げれば、半分を自社で吸収し、残り半分を顧客に転嫁すると述べた。

同社の売上高は地政学や貿易の緊張で今年に入り３％減少したという。

トランプ米大統領は２５日、ＥＵとの通商交渉の期限を７月９日まで延長することに同意したと発表した。トランプ氏は２３日、ＥＵとの交渉ペースに不満を示し、ＥＵからの輸入品に６月１日から５０％の関税を課すことを勧告すると述べていた。

リッチ氏はロイターに「これは大きなポーカーゲームだ。もし１０％の引き上げがあれば、当社が半分を吸収し、残りの半分を最終消費者に転嫁する」と述べた。

同社のスーツの価格は５０００ユーロから。昨年の売上高は約１０％増の２億３３００万ユーロだった。今年の売上高はほぼ横ばいになる見通しという。

リッチ氏は株式上場には関心がなく、製品の品質が大手との競争で身を守る戦略になると述べた。