米アーティザン、対中国投資のポートフォリオを6月末までに清算

［香港　７日　ロイター］ - 米投資会社アーティザン・パートナーズは中国を対象とする投資ポートフォリオを６月末までに清算する。同社の広報担当者が７日、明らかにした。

広報担当者はこの決定について、「地政学情勢を巡る不確実性がますます高まっている上、厳しい経済と市場の情勢が続き、中国に特化した投資戦略全体の資金フローに重圧がかかっている」ことが背景にあると説明した。

広報担当者は、同社の香港事務所では事業運営、住宅投資、トレーディングの業務は続けると付け加えた。

事情に詳しい関係者２人は６日、ロイターに対し、アーティザン・パートナーズが香港を拠点とする大中華圏戦略担当チームを解散すると述べた。関係者の１人はこの判断について、米中間の通商面および地政学面の緊張が強まり、対中投資のリスクが高まっていることが一因だと話した。

アーティザン・パートナーズの月次資料によると、中国の中小の上場企業と非上場企業を投資対象とする同社のポスト・ベンチャー戦略ファンドは４月末時点の運用資産総額が１億１３００万ドルだった。

同じ資料で同社は、中国を投資対象とするポートフォリオは縮小するプロセスを進めているとしているが、詳しくは説明していない。