米中小企業景況感、5月は5カ月ぶりに上昇　不透明感は高まる

[ワシントン １０日 ロイター] - 全米独立企業連盟（ＮＦＩＢ）が１０日に発表した５月の中小企業景況感指数は９８．８で、前月から３ポイント上昇した。指数が上昇するのは昨年１２月以来。米中貿易摩擦の緩和が要因とみられるが、トランプ大統領の減税政策の行方が懸念される中、見通しに対する不透明感は高まった。

米中の貿易戦争休止で、トランプ政権は８月初旬まで中国製品に対する関税を１４５％から３０％に引き下げた。これを受け、中小企業経営者は売上増加を見込んだとみられ、こうした期待が指数を押し上げた。

ただ、不確実性に関する指数は２ポイント上昇し、９４となった。

ＮＦＩＢのチーフエコノミスト、ビル・ダンケルバーグ氏は「議会は一つの大きくて美しい法案をまだ可決しておらず、トランプ大統領は依然として関税で混乱をもたらしており、不確実性のレベルは高まっている」と述べた。

インフレ調整後の売上高が増加すると予想する中小企業の割合は１１ポイント上昇して１０％となり、景況感指数の改善に大きく寄与した。