いわき信組、旧経営陣に損害賠償も＝新理事長に金成氏―総代会

いわき信用組合（福島県いわき市）は１３日、同市内で総代会・理事会を開き、不正融資問題で引責辞任した本多洋八理事長の後任に経理部長兼総合企画部副部長の金成茂氏を選任した。金成氏は同日、取材に応じ「旧経営陣に対する損害賠償請求や、司法当局とも相談の上、刑事上の責任追及も含めて手続きをしていく」との方針を示した。

総代会では、本多氏を含めた役員７人の辞任が正式に決定。後任には生え抜きの職員のほか、全国信用協同組合連合会（全信組連）常勤理事の森貞隆之氏が常務理事に就任するなど、外部からも選出した。新任役員について、金成氏は「（自らも含め）不正融資には全く関わっていない」と強調した。

不正融資を巡っては、第三者委員会が先月公表した調査報告書で、預金者に無断で開設した口座などを通じて業績不振の大口融資先に迂回（うかい）融資を行い、長年隠蔽（いんぺい）していたと認定。東北財務局は同信組に業務改善命令を出したほか、金融庁が立ち入り検査を行うなど、実態解明を進めている。

【時事通信社】 〔写真説明〕報道陣の取材に応じるいわき信用組合の金成茂新理事長（右）＝１３日午後、福島県いわき市