中国粗鋼生産、5月は前年比－6.9％　政府が減産推進

[北京 １６日 ロイター] - 中国国家統計局が１６日発表した５月の粗鋼生産は前年同月比６．９％減の８６５５万トンと、市場予想を下回った。１─５月の粗鋼生産は前年同期比１．７％減の４億３１６３万トン。

政府は３月、減産を通じて鉄鋼産業を再編する方針を示した。貿易摩擦の原因となっている過剰生産能力に対処する介入の一環。具体的な減産規模は明らかにしなかった。

４月の生産も予想外に落ち込んでいた。

中国鋼鉄工業協会は先週の業界会合で今年の鉄鋼生産が４％減少すると見通しを示した。

鉄鋼メーカーの利益率は、好調な輸出や予想を上回る内需を背景に改善している。コンサルティング会社マイスチールによると、１─５月は半数以上の製鉄所が黒字で操業していた。

１─５月の鉄鋼輸出は８．９％増の４８４７万トンと、貿易障壁の拡大にもかかわらず、この期間としては過去最高だった。

ロイターの算出によると、５月の１日平均の生産量は約２７９万トン。前月の２８７万トンを下回った。