企業向けサービス価格、5月は前年比3.3％上昇　前月比は微減

［東京　２５日　ロイター］ - 日銀が２５日に公表した５月の企業向けサービス価格指数速報は前年比３．３％上昇したが、前月比では０．１％減と、４カ月ぶりの下落となった。４月は前年比３．４％上昇、前月比０．７％上昇（ともに改定値）だった。

もっとも押し上げに寄与したのは広告。スポットにおいて、企業の旺盛な出稿意欲に支えられた。国内航空旅客輸送が押し上げられた他、自動車貨物輸送でドライバー不足による人件費、既往の軽油価格上昇が押し上げた。

前年比で全体の押し下げに寄与したのは情報通信で、パッケージソフトウェアで前年にみられた人件費・機材物流コストの転嫁の影響が一巡したため。次いで諸サービスで、土木建築サービスのうち建築設計が安全公正さによる平均価格の振れで下落した。廃棄物処理のうち、産業廃棄物処理では燃料費や運搬費等諸コストの値上がりが一巡して下落に転じた。

宿泊サービスは旺盛なインバウンド需要や、大阪関西万博の開催を背景に引き続き堅調に推移しているが、価格上昇がやや鈍化したことを主因に前年比で前月差を押し下げた。その他、金融・保険では金融手数料のうち銀行業務手数料を除く為替で、前年同月の口座振替手数料引き上げの裏要因がみられたことが押し下げに寄与した。

１４６品目中、上昇は１１４品目、下落は１９品目で差し引き９５品目となった。４月の差し引き９９品目より減少した。

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