- 2026/03/26 掲載
三菱ケミ、紙おむつ向け原料値上げ 中東情勢長引き日本企業にコスト圧力
Kentaro Okasaka
[東京 26日 ロイター] - 緊迫する中東情勢の長期化で、日本企業へのコスト上昇圧力が着実に高まりつつある。三菱ケミカルは26日、紙おむつや塗料、粘着剤などに使われる原料を値上げすると発表した。ビールや小売り業界からはアルミ缶など資材価格への影響や事態の長期化を懸念する声が上がる。
<弁当用のふたの原料も値上げ>
三菱ケミカルは、紙おむつなどに使われる高吸水樹脂などの原料となるアクリル酸6製品を4月1日出荷分から1キロ当たり40円以上値上げする。プラスチックに柔軟性を持たせる用途などに使われるオキソ製品6種類も25円以上引き上げる。弁当容器のふたに使われるOPSシートも4月16日納入分から値上げする。
ペルシャ湾・ホルムズ海峡の事実上の封鎖でナフサの調達環境が悪化。ナフサを原料とするエチレンを減産しており、これに伴ってオキソ製品なども通常より稼働率を落としている。このため製造コストが上昇し、自助努力では価格維持が困難とした。
<小売りやビール各社に広がる長期化懸念>
サッポロビールはロイターの取材に、現時点で直接的な影響は出ていないとしつつ「原油価格を中心に不安定な状況が続いており、先行きは不透明感が強く、情勢次第では価格が上振れする可能性も否定できない状況」と説明した。また、不安定な状況が消費マインドの低下につながる可能性も懸念しているという。
注意している点として、アルミ缶をはじめとする資材価格への影響を挙げ「原材料価格の動向に加え、輸送費など周辺コストも今後上昇する可能性があり、総合的に注視している」とした。
日本アルミニウム協会によると、日本が100%輸入に頼るアルミ地金の国際価格が高騰しており、最終アルミ製品価格の上昇につながる懸念は否定できない。アルミは自動車部品やお菓子の袋、ヨーグルトやカップ麺のふたにも一部使われており、影響が及ぶ可能性もあるという。アルミ地金の輸入先にはアラブ首長国連邦(UAE)とサウジアラビアも含まれる。
サントリーホールディングスは、緊張が長期化した場合「原油価格上昇によるエネルギー費や輸送費の上昇など、影響が出てくる可能性があると考えている」とした。
無印良品を展開する良品計画は、現時点で大きな影響は見られないものの、今後輸送コスト上昇や、商品の供給遅延が見込まれる可能性はあるとした。中東向けの輸出については、商品供給が滞っている状況という。
高島屋は「状況が長期化すれば、衣料や食品、家電などで価格上昇と供給不安が広がる可能性あり、注視していく」とした。
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