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  • 2022/06/08 掲載

売上拡大の秘密、利益生むコールセンターに激変させた「バックオフィスDX」の実力とは

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Web通販を主軸に美容商品などを販売するアイムは、大きな成長を遂げている。これを支えているのがバックオフィスだ。自社で有するコールセンター業務のDX(デジタルトランスフォーメーション)を進めることで、コロナ禍によるリモート環境下でも情報共有を円滑にし、オペレーターの持つ情報の平準化や応対品質の向上などにつなげている。いまではコールセンターがさらなる売上を生み出すプロフィットセンターとしても機能しているという。ではどのようにしてDXを推進したのか、アイム躍進の秘密に迫る。

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美容通販大手のアイムは躍進を遂げた秘訣であるバックオフィスDXをどのように実現したのか
(Photo/Getty Images)

そもそもなぜコールセンターは「情報共有」が重要なのか

 香川県に本社を構えるアイムは第三共ヘルスケアの子会社として、製薬会社の研究成果を集結させた化粧品や、コメ発酵の有効成分を配合したスキンケア商品「ライスフォース」のほか、全方位エイジングケア化粧品「BRIGHTAGE」シミ対策の「BRIGHTAGE WHITE」(第3類医薬品)、カラダづくりに貢献する「Regain トリプルフォース」(指定医薬部外品)などを販売している。

 月間の処理件数は約7万件にも上る。そのため、本社のコンタクトセンター以外にも、顧客からの問い合わせに対応するインバウンドセンターを外部に4拠点、顧客への電話営業を行うアウトバウンドセンターを複数拠点で設けている。

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本社コンタクトセンターなど複数拠点で、月間約7万件を処理している

 その中枢となる本社では、コールセンター以外にバックオフィス機能として、Web/与信債権/肌分析などのチームに分かれて業務を遂行している。しかし、商品が化粧品や美容品であるため、個々の顧客に合わせたこまやかな対応が求められ、そのための解決すべき課題をいくつか抱えていた。

 コールセンターの責任者のアイム カスタマーコミュニケーション部 部長 宇津木りえ氏は「私たちのコールセンターは、複数拠点にまたがり、物理的に離れているため、情報を一括で共有できず、他拠点で情報が伝達しきれないという課題を抱えていました」と当時を振り返る。

 もしコールセンターが1拠点に集約されていれば、1つのツールだけで同じ情報を共有・提供しやすく、問い合わせに対する品質面でも同様の回答を担保できる。しかし、複数拠点になり、情報共有が難しくなると、オペレーターによっては問い合わせの回答にバラつきが出てきてしまう。

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アイム
カスタマーコミュニケーション部 部長
宇津木りえ氏

 さらに最近ではコロナ禍によって、リモート勤務という新たな形態も登場している。そうなると、より一層情報共有は大変になる。

 同社では、コロナが流行する1年前からBCP対策の一環として、コールセンターであっても、リモートワークが可能な状況を作りたいと考えていた。しかし、拠点が違うだけで情報共有1つ取っても難しい状況であるのに、さらに自宅でオペレーターが個別対応するのは非常に難易度の高い課題だ。

 では、多拠点でのコールセンター運営やリモートワークの導入など、このような高いハードルをアイムはどのように乗り越え、コロナ禍での売上を伸ばしてきたのであろうか?

オペレーター向けのFAQを「Helpfeel」にリプレイス

 まずアイムでは、前出のように多拠点コールセンターでの情報共有と、応対品質の課題を解決する必要があった。そこで、物理的に離れたコールセンターの応対品質をマネジメントするために、一括で情報を管理できる「アイムコールセンター」を構築した。

 情報共有に関しては、以前から他社のFAQシステムを使っていたが、その運用が非常に大変だったそうだ。そこで、オペレーター向けのFAQを、Notaが開発・提供しているFAQシステム「Helpfeel(ヘルプフィール)」にリプレイスした。

「私たちは当初、社内ナレッジをお客さまに向けた公開FAQとして使わずに、オペレーター向けのFAQとして活用することを考えました。これまでのFAQシステムはサポートが手薄な上、管理画面からの情報の編集やアップロードが煩雑で、そもそも管理者がFAQを更新しづらいという課題がありました」(宇津木氏)

管理者がFAQを更新しづらかった点については、Helpfeelを導入したことで解決。

「Helpfeelは階層構造のないシンプルな仕組みでとても管理しやすいです。フォルダで分けなくてもリンクで関連する記事をまとめて表示できます。記事を編集しながら、リンクを辿って『こういう記事があったんだ』と気付くことができます。そのため、同じような記事を重複して作ってしまうこともありません」(宇津木氏)

 宇津木氏は「現在は、スーパーバイザーがFAQ運用も担当しています。しかし、FAQ運用のために一日中張り付いているわけではありません。通常のコールセンター管理・運営業務も同時に行いながら、FAQを運用できるようになりました」と評価する。

オペレーターにFAQを使ってもらうための工夫

 今回、Helpfeel導入による効果を実感している点として、宇津木氏は「FAQを見て応対する行動を定着させることができたこと」を挙げた。

「Helpfeeelを導入したら終わりではなく、導入後もHelpfeelのカスタマーサクセスがしっかりとサポートしてくれています。たとえば、どんな検索ワードにしたら必要な情報にヒットするのか、セッション数を見ながら、検索してもらうための改善点を丁寧にアドバイスしていただきました」(宇津木氏)。

 Helpfeeelを導入後は、1カ月に1度、運用をサポートするための場を設けて、オペレーターがどんなワードで検索しようとしていたのか、またそのワードでヒットしなかったケースをフィードバックしてもらうことで、常に検索の最適化が図れるようになっている。

 しかし、そもそも現場でFAQシステムを使ってもらわなければ意味がない。そのため、リーダーやスーパーバイザーが啓発活動を行っている。何か上司や技術者などに判断や指示を仰ぐ必要があった場合、もしその回答がナレッジに載っているなら、そのことをオペレーターに伝えている。

 このほかに、最新情報が掲載されている読み物コンテンツ「知識の泉」というコーナーをトップ画面上部に表示したり、情報の更新時にアラートをプッシュ通知したりしているという。

 ちなみに、現在のところ約1000のFAQページがあるが、更新頻度が高いとオペレーターは見ようという気持ちになるそうだ。情報を常に更新し、その鮮度を保つことが、結果的に使ってもらえるFAQになり、オペレーターの利用促進につながっていくのだ。

コールセンター最大の壁「リモートワーク」をどう実現した?

 そもそもコロナ禍によって多くの業務でリモート対応が増える中、実作業が伴う業務は、リモートには馴染まないと言われている。コールセンターも、そういった業務の1つだろう。

 その大きな理由の1つは、セキュリティの問題だ。個人情報取扱上のリスクを伴うほか、リモートワークでは近くにスーパーバイザーがいないため、マネジメント上の問題も浮上する。しかしアイムは、こういった課題を1つずつ解決し2022年1月からオペレーター業務のリモートワークを開始した。

 今回、リモートワークを導入するにあたり、セキュリティ面については、もともとクラウドのシステムを利用していたため、外部から電話を取る点ではそれほど問題がなかった。また、Helpfeelで構築したFAQには自宅からもセキュアな状態でアクセスできるので、非常に助かったという。

 マネジメント面の課題については、全オペレーターと常時Zoomで接続して、スーパーバイザーがいつでも支援できる状態にしている。

「オペレーターがどんな状況にあり、何に困っているのか、大きなクレームになりそうか、といったことなどを、本社側のリーダーがリアルタイムにモニタリングしながら、早めに指示を出し、問題を巻き取って折り返し対応しています」(宇津木氏)。

なぜコールセンターを「プロフィットセンター」に変革できたのか?

 このようにアイムでは、コールセンターのオペレーターがリモートでも安心して仕事ができる環境整備を進め、いまや売上をつくるプロフィットセンターとして機能している。さらに今後も売上が伸びるコールセンターを目指して努力を続けていくという。

「ECの仕事は、電話をいただいたお客さまに対して、単に質問されたことを回答するのではなく、色々な情報をお伝えすることで、もう1点商品を購入していただくなど、クロスセルで売上に貢献できるような工夫を凝らしています」(宇津木氏)

加えて、宇津木氏は「どんなに技術が進歩しても、やはり私たちは生身のアナログな人間です。お客さまの感情を動かし、感動してもらえる『センサー』を作りたいと思っています。電話の向こう側に人間がいるという感覚を忘れてはいけないので、その両方をバランスよくやっていけるようなコールセンターを目指しています」と説明する。

 また、今後はHelpfeelをオペレーター向けのFAQナレッジという用途だけでなく、顧客向けにも活用することで、事前に自己解決できるような仕組みを構築する方針だ。

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