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- 2024/02/26 掲載
ANA新ブランド「AirJapan」が就航、待望の新機体と4つの戦略
連載:「北島幸司の航空業界トレンド」
ANAグループの「エアージャパン」とは
エアージャパンは、ANAグループの国際定期旅客便を運航する会社だ。もともとは、ワールドネットワークという名で1990年に誕生したANAの海外チャーター運航会社で、その後2000年に改名した。現在の運営体制になったのは、2022年3月。JALグループのジップエア トーキョーに対抗する国際線中距離を運航するLCCとして、日本とアジアを結ぶ路線を広げていくことを発表した。
ただ、当時東京 汐留のANA本社で行われた新たなLCCのブランド発表会で「AirJapan」の名前が発表されたときは、言葉に詰まった。ピーチアビエーションのように、航空会社「らしからぬ」名前を産み出したANAの発想としてはひねりがないと思ったのだ。一方で、デザインには安心感や新しい息吹も感じた。
ANAグループがJALグループに対し後れをとっていることは否定できない。というのも、ジップエア トーキョーが、コロナ禍真っただ中の2020年6月に貨物輸送を中心に就航を開始したのに対し、エアージャパンはコロナ禍の収まった2024年の就航で、3年以上の遅れを追いかける立場だからだ。
エアージャパン新機体のお披露目
2024年2月9日の成田空港からバンコク便就航に先立ち、2月6日に成田空港ANA第1ハンガーで新機体ボーイング787-8(JA803A)が披露された。ハンガーの2階から機体を見ると、デザインの関係かボーイング787-8が一回り小さく見えた。それだけ、スマートなデザインなのだと思う。
峯口 秀喜社長は、今回のお披露目会の開催にてサービスの全容を公開できる喜びを述べた上で、機体の特徴について次のように語った。
「日本の伝統色である、藍色と曙(あけぼの)色を配しています。尾翼にはエアージャパンのrとjをモチーフにしたロゴを付けています」(峯口氏)
「機内では、自然由来のアロマの香りと東京芸術大学とのコラボレーションによる和洋楽器のアンサンブルのボーディングミュージックが皆さまをお迎えします。心地よい空間の中で、シートピッチが広くリクライニング角度の深いシートをご体感ください」(峯口氏)
機長は、業務スケジュールについて次のように語った。
「私はANAで27年間操縦の経験があり、そのうち8年間は787-8、エアージャパンでも3年の経験があります。スケジュールの中にANAとエアージャパンの運航便が入ることがありますので、両社の運航を担当します」(エアージャパンの機長)
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