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  • 2025/08/19 掲載

冷凍食品に危機到来! 倉庫の3割「築40年超」…その裏で業界注目「新ビジネスの正体」

連載:「日本の物流現場から」

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冷凍食品市場の拡大が続く一方で、それらの流通を支える冷凍冷蔵倉庫が危機的状況に直面している。倉庫の約3割が築40年以上な上、活用率は6大都市平均で97%と保管能力が圧倒的に不足しているのだ。こうした中、大都市近郊を中心に次々と竣工している巨大な物流施設(倉庫)、いわゆる物流不動産の冷凍冷蔵版が大きな注目を集めている。さらには、霞ヶ関キャピタルのグループ会社が今までの常識とは異なる新たな冷凍冷蔵倉庫ビジネスの展開を開始した。そこで今回は、冷食市場の未来を支える冷凍冷蔵倉庫の新潮流に迫る。
執筆:物流・ITライター 坂田 良平

物流・ITライター 坂田 良平

Pavism 代表。元トラックドライバーでありながら、IBMグループでWebビジネスを手がけてきたという異色の経歴を持つ。現在は、物流業界を中心に、Webサイト制作、ライティング、コンサルティングなどを手がける。メルマガ『秋元通信』では、物流、ITから、人材教育、街歩きまで幅広い記事を執筆し、月二回数千名の読者に配信している。

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冷凍冷蔵倉庫の新たなニーズと新潮流とは(動画を交えながら詳しく解説します)

「パレット2基分だけ」冷凍倉庫を使いたい

 恵比寿の閑静な住宅街に約1100坪という広大な敷地に構え、元ハンガリー大使公邸を改築した高級フレンチレストランである「Q.E.D.CLUB」は、パレット2基分だけ、冷凍倉庫を利用していた。

 Q.E.D.CLUB 支配人 大庭 智雄氏は、「パティシエの退職に伴い、結婚式の引き出物用菓子を冷凍保存していました」と冷凍倉庫の利用目的を語る。

 Q.E.D.CLUBでは、パティシエが退職する前に引き出物用菓子を作り置きしてもらうことにした。しかし問題は、大量の菓子を冷凍保管できる場所であった。店にそれだけの物量を保管できる冷凍庫はなく、冷凍コンテナのレンタルも考えたが、置き場所もなくコストも見合わなかった。

 Q.E.D.CLUBが、冷凍保管したかった引き出物用菓子の物量はパレット2基分。冷凍倉庫を借りる単位としてはとても小さいが、自店で保存するには多すぎる物量である。

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Q.E.D.CLUBの玄関にて、支配人 大庭 智雄氏と、霞ヶ関キャピタル ロジスティクス営業本部 リーシング事業部 ヴァイスプレジデント 加治 芙侑子氏
(筆者撮影)

 困った大庭支配人が見つけたのが、日本初の仕組みも備えた、霞ヶ関キャピタルのグループ会社X NETWORKによる取り組みであった。 【次ページ】「嫌がられること」も担うある取り組み
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