東京建物、ヒューリック株を一部売却へ　英投資ファンドが要求

Shinichi Uchida

［東京　２７日　ロイター］ - 東京建物は２７日、ヒューリックが実施する株式売り出しに参加し、保有株を一部売却すると発表した。東京建物株を保有する英投資ファンド、パリサー・キャピタルが相乗効果の低い保有株や不動産の売却を通じた経営改革を求めており、パリサー創業者のジェームズ・スミス氏がヒューリック株の売却を求めていた。

東京建物はヒューリック株１２３７万５０００株を売却予定で、オーバーアロットメントによる売り出しで追加的に上限７９９万９６００株を売り出す。東京建物は２０２３年末時点でヒューリック株４０７４万９０００株（５．３１％）を保有する第４位の株主だった。

ヒューリックは２７日、損害保険ジャパン、東京海上日動火災保険、東京建物などによる株式売り出しを発表した。８５３７万４６００株を売り出し、需要に応じて上限１２８０万６１００株を追加で売り出す。大手損保各社が政策保有株の削減を加速する中で、ヒューリックは「一部の株主から株式の売却意向を確認した」としている。売り出しは一部、欧州とアジアを中心とする海外市場でも実施する。