- 2026/02/10 掲載
アングル:高市トレード、個人も順張り 反転リスクには警戒も
[東京 10日 ロイター] - 高市早苗政権による政策推進力への思惑を織り込む「高市トレード」で日経平均が過去最高を連日更新する中、逆張りで知られる個人投資家が順張りに傾いてきている。ショック時の下げ足を速める要因にもなりかねず、目配りは必要になりそうだ。
衆院選後の高市トレードが継続する中、松井証券の窪田朋一郎シニアマーケットアナリストは「個人投資家の取引はかなりの活況を呈している」と話す。
前日の東京市場では、日経平均が一時3000円超える大幅上昇となり、売買代金が10兆円を超える活況となった。海外勢が選好する大型株の上昇が際立ち、買いを主導したのは海外勢との見方が主流となっている。一方、逆張りで知られる個人投資家も、順張りに転じて上昇相場に乗ろうとする様子もうかがえる。
松井店内での個人投資家の持ち高は、売り持ちが通常とされるところ、1月中旬には売りと買いが拮抗するようになり、足元では買い持ちに傾いてきたという。衆院の早期解散観測の報道があった1月上旬以降、経済ニュース以外でも株高が話題に上るようになっており「(株取引に)普段参加しない人たちが参加してきているようだ」と窪田氏は話す。
<変化の兆しは昨秋から>
個人投資家の逆張りから順張り方向へのスタンス変化は、昨秋からみられ始めていたとの声もある。
東証が発表する投資部門別の売買動向を月次で見ると昨年、米関税ショック後の株価は右肩上がりで上昇してきた。8月までは海外勢が買い越しの一方、個人は売り越しという構図が鮮明だった。それが9-11月になると個人の売り越しが極端に縮小し、12―26年1月には買い越しに転じた。
ニッセイ基礎研究所の森下千鶴金融研究部研究員は12―1月の個人の動向について「株価指数が大きく上昇する中で、ついていけていない層の売りが弱まったり、下がってきたところで従来より積極的に買ったりした結果、個人は小幅買い越しとなったようだ」と指摘する。NISA(少額投資非課税制度)を利用して投資を始めた日の浅い個人投資家が、株価の上昇局面を捉えて順張りで入ってきている様子もうかがえるという。
過去には個人投資家のポジションが買いに傾いた後、相場調整が続いた経緯もあり、目配りの必要はありそうだ。例えば2024年7月に買い持ちに傾いた時は、8月に急落が生じたほか、米関税ショックの直前となる25年2―3月も買い越しに傾いていたという。
過度に買いに傾くと徐々に買い手が乏しくなり、外的ショックに弱くなりやすくもある。足元で個人の持ち高の買い越しへの傾き具合は、過去のケースに比べ半分程度といい、まだ傾き過ぎとはみられていない。
足元の個人投資家の取引状況からは「(株高の)勢いが加速しているときは、どこまでいけるか確かめるしかないといったムード」が感じられると窪田氏は指摘、当面、こうした投資行動は継続する可能性があるとの見方を示している。
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