- 2026/03/31 掲載
米食品流通シスコ、飲食店向け卸売企業を290億ドルで買収
[30日 ロイター] - 米食品流通大手シスコは30日、飲食店向け食品卸売業を手がけるジェトロ・レストラン・デポを290億ドルで買収すると発表した。価格に敏感な独立系飲食店向け事業を強化する。
ジェトロ・レストラン・デポの株主は216億ドルの現金とシスコの株式9150万株を受け取る。27日の終値では、この株式は約75億ドルに相当する。シスコは買収のため10億ドルの手元資金と株式を投じるほか、210億ドルを借り入れると明らかにした。発表を受け、シスコの株価は一時、14.8%下落した。
シスコはKFCやサブウェイといったファストフードチェーンやレストラン、病院、ホテルに食品を供給している。
これに対し創業一族が経営するジェトロ・レストラン・デポは、顧客が前払いで商品を購入して持ち帰る「キャッシュ・アンド・キャリー」モデルの卸売業を展開。米国35州の約166カ所に倉庫を保有している。
シスコはジェトロ・レストラン・デポ買収により自社の流通ネットワークを補完するとともに、利益率の高い事業への参入が可能となる。
シスコのケビン・ホウリカン最高経営責任者(CEO)はロイターのインタビューで「キャッシュ・アンド・キャリー、特にレストラン・デポは景気後退への抵抗力が極めて強い事業だ。景気が悪化する局面では毎回、キャッシュ・アンド・キャリー、とりわけレストラン・デポはシェアを獲得している」と述べ、ジェトロ・レストラン・デポは低価格によって顧客から好まれていると説明した。
シスコは買収が2027年度第3・四半期までに完了すると予想。買収によって初年度の1株利益が百分率で1桁台の半ばから後半程度押し上げられるとの見通しを示した。
ウエスト・モンロー・パートナーズの合併・買収担当シニアパートナー、ブラッド・ハラー氏はこの買収計画について「シスコは自社の伝統的な流通モデルが実際に構造的な圧力を受けていることを認識しており、そうした圧力が根付く前に行動する戦術を選択したことが反映されている」と分析した。
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