• 2026/03/27 掲載

【Copilot Studio超入門】簡単すぎて絶句…地味作業が消える「AI自動化」の新常識

連載:Copilot for Microsoft 365で変わる仕事術

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毎日こなしているあの地味な入力作業…実は自動化できるAIエージェントを誰でも簡単に作れる時代になっている。その選択肢の1つとして有効なのが、Microsoft 365の新たな機能「Copilot Studio」だ。会話するだけだったAIが業務の流れに組み込まれ、たとえば議事録からタスクを自動登録したり、問い合わせメールを台帳に記録したりと、自分の代わりに手を動かしてくれる。そこで本稿では、Copilot Studioを使う前に知っておきたい基礎について分かりやすく解説する。
執筆:内田洋行 太田 浩史

内田洋行 太田 浩史

1983年生まれ、秋田県出身。2010年に自社のMicrosoft 365(当時BPOS)導入を担当したことをきっかけに、多くの企業に対してMicrosoft 365導入や活用の支援をはじめる。Microsoft 365に関わるIT技術者として、社内の導入や活用の担当者として、そしてひとりのユーザーとして、さまざまな立場の経験から得られた等身大のナレッジを、各種イベントでの登壇、ブログ、ソーシャルメディア、その他IT系メディアサイトなどを通じて発信している。

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議事録の内容からタスクを抽出してPlannerに登録する際の指示画面。Copilot Studioで何ができるのか、後ほど詳しく解説します

AIと一緒に仕事をする時代に

 Microsoft 365 Copilotの活用と言えば、質問に答えてもらう、文章を要約してもらう、アイデア出しを手伝ってもらうといったAIとの会話が中心でした。こうした使い方によって、仕事の進め方はかなり変わりました。調べ物のスピードは上がり、アウトプットまでの時間も短縮でき、作業の中で試行錯誤を何回でもできるようになりました。

 一方で、近ごろは少し異なった変化も起きています。便利な相談相手が増えただけではなく、AIが業務の流れの中に入り込み、作業の一部を代わりに担ってくれる方向へ進み始めた、という変化です。AIが単なる相談相手ではなく、私たちと一緒に作業を進める存在になってきたということです。

 これらの変化を大まかに次の3ステップで捉えると整理しやすいでしょう。

  • ステップ(1):会話相手としてのAI
    調べもの、アイデア出し、質問応答

  • ステップ(2):作業を支援するAI
    要約、情報の整理、下書きの作成

  • ステップ(3):業務の一部として動くAI
    業務に組み込まれ、他のシステムと連携しながら作業を行う

 今回注目したいのは、このステップ(3)です。そして、その実現に向けた選択肢として有効なのが「Copilot Studio」です。ここからは「Copilot Studio」について紹介します。

「Copilot Studio」で何ができる?

 Copilot Studioは登場当初から、ユーザーが登録したナレッジを基に、会話型支援を行うエージェント作成が可能でした。社内に蓄積された規約、ルール、マニュアル、仕様書、提案書などを登録しておけば、ユーザーの質問に対して根拠を示しながら回答する、といった使い方ができます。問い合わせ対応や社内ヘルプデスクの効率化だけでも十分に利用してみる価値はあります。

 ただ、最近の流れはそれだけにとどまりません。質問に答えるだけではなく、業務の一部を代わりに実行するエージェントを作ろうとする動きが強まってきました。背景にあるのは、外部システム連携がしやすくなってきたことです。

 Copilot Studioの連携には、従来の「コネクタ」(図1)を使う方法があります。Power Platformに慣れている人ならおなじみの仕組みで、Microsoft 365内外のサービスと画面操作でつなげやすいのが特徴です。

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【画像付き記事全文はこちら】Copilot Studioの連携方法は従来の「コネクタ」を使うパターンがある
(画像:筆者提供)

 これに加えて近ごろは、AIと外部システムが連携するための標準仕様として注目される「MCP(Model Context Protocol)」(図2)への対応も進みつつあります。

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MCPへの対応が進み、外部サービスとの連携が強化され、より多くの作業をエージェントに任せることができるようになった
(画像:筆者提供)

 ここで重要なのは、連携手段の種類が増えたというよりも、共同作業の方法として会話が主だったAIが、外部システムに働きかけて作業を完了できるようになってきた点にあります。つまり、実際に業務の中で手を動かしてくれるAIを作成できるようになってきたということです。

 さらにCopilot Studioでは、外部システム側で発生した何かしらのイベントをトリガーに、エージェントを自動的に動かすこともできます。呼び出された時だけ動くのではなく、必要なタイミングで勝手に動くといった、自律的なエージェントを作ることができます。

 こうしたそれぞれの機能を部品として組み合わせ、業務の中で活用していこうと考えるのがステップ(3)のはじめの一歩です。

【事例1】議事録からタスクを“自動”抽出・登録

 たとえば、プロジェクト会議の議事録を作成する場面を思い浮かべてみましょう。「会議で決まったアクションアイテムは議事録に残すだけでなく、タスク共有や進ちょく管理のためにMicrosoft Plannerにも登録する」。こうした運用も考えられます。

 問題は、ここに「二重入力」が生まれることです。議事録に書いた内容を、もう一度タスクに整理し、タスク名を付けて、担当や期限を設定し、Plannerに入力する。地味ですが、確実に時間を取られます。そして忙しいと後回しになり、結果としてタスク登録も遅れがちになるかもしれません。

 ここでCopilot Studioのエージェントを使うと、たとえば次のような役割分担が実現します。

  • ユーザー:SharePointに議事録ファイルをアップロード
  • エージェント:内容を読み取り、登録すべきタスクを抽出
  • エージェント:適切なタスク名を作成し、Plannerにタスクを登録
  • エージェント:必要に応じて、プロジェクトのTeamsに通知

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図3:エージェントが議事録の中からタスクを抽出し、Plannerに登録してくれる
(画像:筆者提供)

 これにより、単なる入力作業に時間を使うのではなく、プロジェクトを前に進めるための判断や調整に、より多くの時間を割けるようになります。1つの場面だけを見ればほんのわずかな効率化ですが、ちりも積もれば山となるといった感じで、あっちにもこっちにもある同じような入力を効率化できます。 【次ページ】【事例2】問い合わせメールを管理台帳に記録
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