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  • 2024/05/10 掲載

AI活用の「リスク」にどう向き合う? 覚えておきたい「AIガバナンス」構築の手法

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ChatGPTの登場により、新たなステージに入った企業の生成AI活用。活用による新たな可能性や展望が取りざたされる中で、今後、企業が独自のAIモデルを開発、運用していくためには、さまざまなリスクと向き合い、マネジメントしていく「AIガバナンス」の実践が不可欠となる。実効性のあるAIガバナンスの実現に向けてどのように取り組むべきか、リスクコンサルティングの分野で各企業を支援する、KPMG コンサルティング 執行役員 パートナーの熊谷 堅氏に話を聞いた。
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適切なAIガバナンスの在り方とは
(Photo / Shutterstock.com)

生成AI活用における「5つの懸念」

 2022年11月、OpenAIから生成AIの「ChatGPT」がリリースされ、誰でも容易に利用できるようになった。登録ユーザーは、公開後5日で100万人、2カ月後にはアクティブユーザーが1億人に到達。さらに、2023年3月にはAPIが公開され、応用アプリが急増するなど、ビジネスに大きなインパクトを及ぼしている。

 国内においても、生成AIの積極的な利用を表明する企業も出てきており、具体的なユースケースや全社的な取り組みを公表しているケースも増えてきた。その一方で、生成AI利用については悩ましさもある。人間の対話口調の文脈、もっともらしい表現や描写は、すべて正しいと思わせるには十分な性能となっており、真偽がわかりにくい。正確性や信頼性には一定の注意が必要であることは認識されているだろう。

 そのほかにもAIには留意すべきいくつかの懸念があり、リスクと言えるだろう。たとえば、「バイアスの存在」だ。生成AIはインターネット上にある大規模なデータを元に学習されており、そのデータが偏っていた場合などは、生成物に何らかのバイアスがかかる可能性は否定できない。生成AIはニューラルネットワークをベースとするモデルで構築されており、AIが答えにたどり着くプロセスは人間が単純に理解できるものではなく、応答の根拠や理由を説明しにくい。

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生成AI利用に対する5つの懸念

 また、「データ移転・流出」についても危険性が懸念される。個人情報や企業の機密情報が生成AIに入力され、意図せず外部に流出したり、国外へのデータ移転に繋がってしまう。そのほかにも、生成物が他者の著作物や権利と酷似していた場合の「著作権・知財侵害」の懸念もあり、企業が遵守すべき法規制に抵触してしまうこともあり得るのだ。法に触れないまでも、用途や生成物の公開が、取引先や顧客、社会一般に受け入れられるかという「倫理・社会受容性」の観点も、企業姿勢を問われてしまうため、考慮する必要がある。

 では、こうしたリスクや懸念を踏まえた上で、ビジネスにおける生成AIの活用を進めていくにはどうしたらよいのだろうか。

この記事の続き >>

  • ・AI時代に求められる「ガバナンス」とは
    ・実効性のある「AIガバナンス」の構築
    ・テクノロジーで実現する「AIガバナンス」

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