生成AIの進化が止まらない。2024年に入ってからもOpenAIやグーグル、アップル(Apple)といった名だたる企業が高精度な生成AIを発表している。テキスト生成AIから始まった生成AIブームだが、最新の生成AIはテキストだけでなく、画像や動画、音声などにも幅広く対応できるのが特徴だ。生成AIの進化に伴い、生成AIの活用方法も改めて見直す必要がある。ソフトバンク IT統括 AI戦略室 Axross事業部の鈴木祥太氏が、生成AIの最新情報や、企業に生成AIを浸透させるやり方について解説する。
昨今の生成AIのリリースから考えられるトレンド
1つ目が「マルチモーダル」だ。メラビアンの法則では、情報による影響度について、視覚が55%・聴覚が38%・言語が7%という数字が証明されている。従来のChatGPTはテキスト生成にのみ対応していたため、ユーザーは7%の情報しか得られなかったということになる。しかし、最新の生成AIが続々とリリースされたことにより、視覚と聴覚でも情報を得られるようになった。その結果、テキストのみと比べて14倍 の情報をもとに予測できるようになったという。
2つ目が「高速」である。ページを読み込む際に2秒でイライラし始め、3分の1の人間が離脱することを指す「2秒ルール」があるが、これまでの生成AIでは2秒以上待機するケースが多かった。しかし、GPT-4oやGeminiといった最新の生成AIは応答速度の平均がわずか0.3秒となっており、この離脱も防ぐことが可能となったのである。
3つ目が「大容量」である。GPT-4oではトークンの最適化が実施され、回答速度の高速化やAPI利用コストの削減を実現した。この恩恵を最も受けるのが、大量テキストの要約だ。メールやチャットなどの大量テキストの要約が可能になったことにより、議事録や契約書などの複数の書類を要約したり、大量のデータから複合的な分析を実施したり、あらゆる業務で生成AIを活用できるようになった。
「たとえばマルチモーダルの場合、広告で用いる画像や動画をスピーディーに作成できるため、大幅なコスト削減を実現できます。サービス開発においてもコーティング画面から改善点を速やかに提案・反映することが可能です。商品・製品の企画においても限られた時間で生成AIの試行回数を最大化できるようになりました」(鈴木氏)
生成AIはさまざまな業務で活用できるように進化を遂げた。企業では、この生成AIをどのようなステップで導入すれば良いのだろうか。次ページでソフトバンクが推奨している生成AIの導入方法を紹介する。
この記事の続き >>
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・ソフトバンク流「生成AIを導入する3ステップ」、25%→74%に利用率を向上できたワケ
・失敗事例から学ぶ、生成AIの活用がうまくいかない理由
・怒涛の「生成AI事例集」みずほや伊藤園、パルコ、野村證券などほか多数」
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