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アマゾン ウェブ サービス ジャパン合同会社提供コンテンツ

  • スペシャル
  • 2020/11/09

混迷のニューノーマル時代、「SaaS on AWS」が日本企業を加速させる

Amazon Web Services(AWS)の東京リージョン開設から約10年、SaaS企業の勃興・躍進もあり、「クラウド」は今や日本のITシステムを語る上で切っても切り離せないものとなった。これから先のニューノーマル時代、クラウドおよびクラウド上で構築されたSaaSが、日本企業の働き方とビジネスをどう変えていくのか。アマゾン ウェブ サービス ジャパンのキーパーソンが語った。

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アマゾン ウェブ サービス ジャパン
パートナーアライアンス統括本部
テクノロジーパートナー本部 ISV/SaaSビジネス推進部 部長
岡﨑 貴紀 氏


来し方10年、日本におけるAWSとクラウドの歩み

 今から約10年前の2011年3月2日、AWSの東京リージョンが稼働を開始した。

 その前後には、ご存じの通り、社会全体を揺るがす大きな出来事が起きている。3年前の2008年9月15日のリーマンショック、そして東京リージョンオープンからたった9日後の2011年3月11日には、東日本大震災が発生している。激動の時代のまっただ中で、日本におけるAWSおよび「クラウド」の拡大は始まった。

 クラウドはまず一部の先進的な企業から注目されて普及が進んでいったと、アマゾン ウェブ サービス ジャパンの岡﨑 貴紀氏は振り返る。

「東京リージョンオープン後の2011年~2013年にかけては、名刺管理のSansan、PFM(Personal Financial Management)のマネーフォワードなど、今では広く知られているベンチャー企業が当初からクラウドをサービスの基盤として事業をスタートし、急成長していった時期でした」(岡﨑氏)

 当時、クラウドの最大の特長は「コスト削減」だと見られていた。もちろん、それはクラウドのメリットの1つだが、それ以上に俊敏性や拡張性、柔軟性、さらには最新技術などのメリットがユーザーに注目されるようになったのも、この10年の変化と言える。

 またもう1つ、忘れてはならないのが、この10年で、クラウドに対するセキュリティの見方が大きく変わったことだ。

「2017年、三菱UFJフィナンシャル・グループが、勘定系システムを全面的にAWSに移行することを発表しました。厳しいセキュリティや規制を求められる大手メガバンクがAWSを採用したインパクトは大きく、その後、企業におけるクラウド化が一気に加速した印象を持っています」(岡﨑氏)

高まるSaaSの存在感、コロナ禍を受けてニーズが拡大

 2018年~2019年にかけて、SaaS(Software as a Service)に再び注目が集まっていることも見逃せないトピックだ。

「IDCのグローバルでの調査でも、SaaSを検討する企業の割合は72%に達しています。さらに最近は、AIや機械学習にも注目が集まり、向こう3年間で、ソフトウェアの65~75%にAI機能が組み込まれるという予測もあります。こうした最新機能を手軽に活用できるのも、クラウドのメリットです」(岡﨑氏)

 特に2020年に起きたコロナショックでは、多くの企業がリモートワークを導入し、クラウドおよびSaaSの存在感がさらに増した。

 実際、AWSが提供するファイル管理共有サービスの「Amazon WorkDocs」、仮想デスクトップサービスの「Amazon WorkSpaces」、さらにはAWSのパートナーが提供するリモートワークを支援するさまざまなサービスの利用が拡大しているという。こうしたSaaSサービスのメリットについて、岡﨑氏は次のように説明する。

「小さく始められて容易にトライ&エラーできるのが最大のメリットだと思います。事業部のような小さい単位からでも利用できます。システムのサイロ化を懸念する方がいるかもしれませんが、現在はサービス間でデータをセキュアにつなぐ仕組みも用意されていますので、現場レベルで使いやすいSaaSサービスを、どんどん活用すべきだと思います(岡﨑氏)

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 AWS上で運用されているSaaSサービスは数多い。たとえば、ヌーラボが提供するプロジェクト管理ツールの「backlog」、シャノンが提供するマーケティング・オートメーションツールの「マーケティングプラットフォーム」、ソフトブレーンの営業支援ツール「eセールスマネージャー」……などなど、企業のビジネスを支えている著名なSaaSサービスの多くが、AWS上で構築・運用されている。

 こうしたSaaS活用の流れは、新しい機能を迅速に活用したい、現場で業務生産性向上に必要なツールを部門判断で使いたいというニーズの拡大とともに、さらに加速することは間違いないだろう。

AWSは部品として、パートナー企業のSaaSを助ける

 AWSとSaaSサービスとの関係性について考える中で注目すべきが、AWSに精通したパートナーの存在だ。AWSを活用して顧客向けのソリューション・サービスを構築しているパートナーをAWSがグローバルに支援するプログラムとしてAWS パートナーネットワーク (APN) が用意されている。

 AWSパートナーは、大きく「テクノロジーパートナー」と「コンサルティングパートナー」に分かれる。AWS上でアプリケーションを構築し、サービスとして提供しているのが「テクノロジーパートナー」、AWS上でのシステム構築を事業としているのが「コンサルティングパートナー」だ。

 AWSでは、APNを通じてこれらのパートナーに対して『ビルド』『マーケティング』『セル』の3つの観点で支援を行っている。『ビルド』はAWS上でサービスを構築する際の人材育成と技術支援、『マーケティング』は構築したサービスのプロモーション活動の支援、『セル』は営業活動での協業支援だ。

 具体的には、クラウド化を加速させるための費用面の支援、エンジニアの人材育成、構築したサービスがセキュリティを含めて問題がないことを評価する『Technical Baseline Review』といったサービスの提供などを行っている。

 なお、AWS自身もSaaS型のサービスを提供しているため、ユーザーからは、AWSとAPNパートナーの違いが少々分かりづらく見えるかもしれない。この疑問に岡﨑氏はこう回答する。

「われわれはAWSのサービスを“ブロック玩具”にたとえることがあります。AWSは、バックアップや運用監視、認証系、BIやさまざまなタイプのDB、機械学習のサービスなどを提供していますが、これらはすべて部品(ビルディング・ブロック)だと考えています。エンドユーザ企業には、パートナー製品とこうした部品を適材適所で組み合わせて、ベストなシステムを開発・提供いただき、われわれはそれを支援する。これが、基本的な関係です」(岡﨑氏)

 たとえば、前述のソフトブレーンは、同社の「eセールスマネージャー」において、AWSのBIサービス「Amazon QuickSight」を利用している。「Amazon QuickSight」を部品として活用しながら、独自のBI機能を自社サービス内で実現しているのである。

 なお、AWSパートナーは、それぞれに得意分野を持っている。特定の業種に強いパートナーもいれば、IoTやSAPなどの専門的な技術・知見を持つパートナーも多い。これらのパートナーは、「AWS パートナーソリューションファインダー」というツールで簡単に検索することが可能だ。

SaaS支援もますます充実、AWSは進化を続ける

 2010年代、クラウドを取り巻く環境は大きく変わったが、その中心にはAWSがいた。10年間で、AWS上で稼働するSaaSサービスは圧倒的に増え、われわれのビジネス・生活に不可欠な存在となっている。

 AWS自身も、パートナーが開発したSaaSサービスを、セキュリティやデータ連携の観点から支える各種サービスを提供している。「Amazon PrivateLink」「Amazon EventBridge」「Amazon AppFlow」がその代表例である。

「Amazon PrivateLinkは、AWSのネットワーク内で各種サービスを接続するサービスです。トラフィックがインターネットに流れないため、DDoS攻撃などのサイバー攻撃の脅威に晒される心配がありません。また、SaaSサービスやAWSサービスのデータをリアルタイムに接続するAmazon EventBridge、SaaSサービス間のデータフローを自動化するAmazon AppFlowもリリースしました」(岡﨑氏)

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 世界そして日本のクラウドを牽引してきたAWSの存在感は、これからますます大きくなるだろう。AWSを基盤として提供されるSaaSサービスも、AIや機械学習などの最新テクノロジーを取り込みながら、さらに進化していくはずだ。企業にとってはそれだけ、自社のビジネスに活用できるSaaSサービスの選択肢が増えることになる。

 AWSとそのパートナー、AWS上で稼働するSaaSサービスの動向をぜひ今後も注視してほしい。

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