- 2026/10/10 10:00 掲載
OpenAIが安全性研究者3名を解雇、機密情報の取り扱いを巡り対立
安全性優先と機密情報漏えいで主張対立
退職時の状況について、外部の独立した安全性研究機関と過度に話しすぎたことや、知的財産の漏洩を疑われたことが処分の実質的な原因であると訴えている。自律的なAIモデルの安全性を確保するためには外部監査機関との継続的な連携が不可欠であり、企業の短期的な利益よりも安全性を重視した姿勢が不当に評価されたという立場をとっている。また一部の研究員は採用業務のために付与された経営幹部のメールへのアクセス権限に関する手続上の不備が口実とされたと説明している。
これに対し、同社は10月9日に公式SNSや社内メモを通じて声明を出し、解雇の理由が安全性に関する懸念を表明したことではないと明確に否定した。社内調査の結果、3人が機密情報の取り扱いに関する社内規定に明確に違反したことが判明し、公開書簡に記された内容を超える重大な信頼関係の破壊があったため雇用継続を打ち切ったと説明している。同社は日常的に率直な安全性の議論を推奨しており、意見表明を理由に従業員を解雇した実績はないと強調しつつ、個別の規定違反の詳細な内容は明らかにしていない。
現在、次世代のAIモデル開発において、思考過程を人間が監視できる状態を維持する可監視性の問題や、自律的エージェントの制御不全といった技術的課題が焦点となっている。元従業員側は、業界全体で監視可能性を維持するための取り組みを推進しており、外部の安全評価機関との日常的な協力が職務の一環であったと主張している。
同社は監視可能性の維持に向けた取り組みの重要性には同意を示し、外部の安全性評価機関との契約最終調整を数週間以内に発表する予定であるとしているが、具体的な処分撤回等には応じていない。安全研究のオープンな文化と企業の情報保護規定の枠組みの間で生じたこの対立は、急速に進化するAI開発におけるガバナンスのあり方を巡る構造的な課題を浮き彫りにしている。
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