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  • 2009/06/19

関西流ベタベタIT商法の挑戦51~安上がりの経営で年商30億円

関西商魂 代表 中森勇人

大阪市生野区で水産加工業を営むマルヒロ。浪速の名物経営者、藤崎竹廣社長が一代で築き上げた会社だ。


 現在、本社マルヒロの売上高は30億円。1971年の設立以来、安定した経営を続け景気の変動にも関わらず6期連続で売上増をキープし、無借金経営を貫いてきた。その成長の礎になっているのが「安上がりの経営」の理念。この理念は今の時代でこそ評価は高いがバブル当初は銀行関係者からバカにされたこともあるのだという。

 バブル時代に周囲の会社が次々と立派な社屋や工場を借金しながら建てていたが、藤崎社長は頑として動かなかった。このことについて藤崎社長はこう語る。

「安上がり経営に徹するにはエエかっこをしないことです。だから、周囲につられて大きな建物を新築する必要はまったくありません」。

 しかし、これだけでは企業を成長させることはできない。マルヒロはバブル期にスレートだった社屋をバブル崩壊後、不動産が安くなってから低金利で購入し、工場を建てた。思い通りの施設を好況時の1/3程度で手に入れた形だ。インフレ時にキャッシュを貯めてデフレ時に使う。そのためには見栄をはらないことがポイントになる。さらに工場設備などを中古物で間に合わせ、費用をかけずに業務を拡充した。

脱ピラミッド型で組織をスリム化

 マルヒロには営業パーソンがいない。このことについて藤崎社長は、「営業パーソンが本当に営業している時間はわずかですよね。だったら営業をおかずにコストを削減し、その分を商品に回し、安く提供すればいい」と話す。

 接待も排除し、ひたすら良い商品を作ることに専念する。良い商品を作る秘訣は土下座営業。工場の従業員がスーツに着替えスーパーの担当者に頭を下げながらニーズを聞いて回る。このニーズがダイレクトに商品に反映されるという仕組みだ。

 ピラミッド型組織も排除し、工場と社長を直結した円盤組織を採用。会長や専務、常務を置かないことで役員報酬を節約する。部長や課長もおらず、工場長に仕入れ、販売、人事権、工場の管理、交際費まですべての裁量を与え、社長並の権限を委譲している。

 工場長には年棒制が導入され、30歳代の工場長で年収が2,000万円を超える者もいるのだという。「少数精鋭で組織を運営するためには人を大事にしなければなりません。そのためには組織をスリム化し高配分を実施することです」。

 マルヒロでは新卒採用も積極的に実施し、定着率も非常に高いのだという。「内容が伴わない拡大経営より堅実経営がモットーになっています」と語る藤崎社長。国税庁から優良申告法人に指定されるなど、安上がりの経営理念が今、注目を浴びている。

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