Ｓ＆Ｐ、エジプト長期ソブリン債「Ｂマイナス」に格下げ

[２０日 ロイター] - 米信用格付け大手Ｓ＆Ｐグローバル・レーティングスは２０日、エジプトの長期ソブリン信用格付けを「Ｂマイナス」に１段階引き下げたと発表した。金融や構造改革の遅れなどを反映した。

Ｓ＆Ｐは「為替相場のさらなる下落が予想されており、インフレ圧力が高止まりする可能性がある」との見通しを示した。見通しを「安定的」とする一方、「外貨不足により、２０２４年度のＧＤＰ成長率はさらに鈍化する」と予想した。

エジプトは深刻な経済危機に直面しており、通貨切り下げと記録的なインフレで、多くの国民が海外に向かっている。

１９日公表のロイター調査では、エジプト経済はインフレによる購買力の低下と通貨安により、当初の予想よりも鈍化するとの見通しが示された。

格付け大手ムーディーズ・インベスターズ・サービスも今月、エジプトの格付けを１段階引き下げている。