- 2026/03/19 掲載
中東情勢、訪日客動向に影=航空便混乱で予約キャンセル
米イスラエルとイランの交戦が続いている影響で、中東の空域や空港が閉鎖され、航空便の欠航が相次いでいる。日本国内のホテルでは、中東の主要空港を経由する欧州からの訪日客らに予約キャンセルが出始め、観光業界は固唾をのんで状況を見守る。原油価格の急騰による燃料コスト増で国際的に航空券価格も上昇しつつあり、好調だった訪日客需要に影が差している。
米イスラエルによるイラン攻撃後、中東―日本便は欠航が続出。直行便の一部で再開の動きはあるが、日本航空などは欠航を継続している。関西空港を運営する関西エアポート(大阪府泉佐野市)によると、2月28日~3月17日に中東から同空港に運航予定だった全23便が欠航した。
インバウンド専業でバス運行を行うジョイフル観光(東京)では、一部でツアーのキャンセルが出ている。ただ、観光庁によると、中東客が訪日客全体に占める割合は1%未満と低い。欧州から中東経由便を利用する訪日客の中には代替ルートへの変更で対応する例もあり、全体的には「影響は軽微」(ジョイフル観光)という。
ホテルを運営する森トラスト(東京)も、宿泊予約のキャンセルはあるものの「他の国や地域からの強い需要で埋められている」と説明する。
しかし、海外の航空会社では運賃の値上げが発表されており、今後は航空券の価格上昇による「(訪日客需要への)影響が拡大する可能性がある」(業界関係者)と不安視する声が聞かれる。
遠方の欧州からの訪日客は長期滞在が多く、消費額も大きいため業界にとっては利益貢献度が高い。また、中東地域は今後の成長市場として有望視されている。日中関係の悪化で訪日中国人客の減少が続く中、中東地域の混乱が長期化すれば、日本の国内景気をけん引してきた観光産業全体の冷え込みにつながりかねない。
【時事通信社】
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