- 2026/03/19 掲載
利上げは毎会合で適切に判断、中東情勢による経済影響が重要ポイント=植田総裁
Kentaro Sugiyama Takahiko Wada
[東京 19日 ロイター] - 日銀の植田和男総裁は19日、金融政策決定会合後の会見で、利上げの是非やタイミングについて、これまでと同様に経済・物価情勢や基調的な物価上昇率に関する見通しの確度やリスクを確認しながら、毎回の会合で適切に判断していくと述べた。その上で「中東情勢が日本経済にどのような影響を及ぼすかが重要なポイントになる」と語った。
現在の実質金利は「極めて低い水準にある」との認識を示し、日銀が展望リポートで示している経済・物価の見通しが実現していけば、引き続き政策金利を引き上げて金融緩和の度合いを調整していくことになると語った。
現在、消費者物価の基調的な上昇率は見通し期間後半に「物価安定の目標」とおおむね整合的な水準で推移していると考えているが、先行きは「上下双方向に変動しうる」と指摘。今後の展開を見通す上でも「当面は春闘における賃上げの状況や企業による値上げの動きなどを点検し、賃金と物価が持続的に上昇するメカニズムが作動しているかどうかを確認していきたい」と述べた。
原油価格上昇の影響が波及してきた際、インフレ抑制と景気下支えのどちらに重点を置いて金融政策を運営するかとの質問に「一概にお答えすることは難しい」とした。一般論として物価上昇や景気悪化の影響の大きさなどを踏まえた上で、最終的には2%目標の持続的・安定的な実現という観点から適切に対応していくことになると述べた。
今回、金融政策を現状維持とした理由について、原油価格上昇に伴うリスクシナリオが新たに登場してきた点を重視したという。来月にかけてデータが集まってきたとことで改めてリスクシナリオについても点検し、適切に判断する予定だと語った。
今後の物価動向は、政府による物価高対策や原油価格上昇の影響などで短期的に振れやすくなり、基調を把握しにくくなると指摘。こうした点を踏まえ、消費者物価指数のコア指標を拡充して公表するなど、より丁寧な説明を行っていきたいと語った。国内総生産(GDP)統計の基準改定を踏まえ日銀のスタッフが日本の潜在成長率や需給ギャップを改めて推計しているほか、最新のデータを用いて自然利子率の再推計を行っていると説明。これらについても、準備が整い次第公表するという。
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