- 2026/03/25 掲載
英CPI、2月は前年比+3.0%で1月と同率 中東紛争で今後加速へ
David Milliken Andy Bruce
[ロンドン 25日 ロイター] - 英国立統計局(ONS)が25日発表した2月の消費者物価指数(CPI)は前年同月比3.0%上昇した。上昇率は2025年3月以来の低水準で、1月と同じだった。予想とも一致した。中東紛争を受けて、今後は急激な上昇加速が見込まれる。
ガソリン価格の下落が衣料費の上昇を相殺する一助となったが、原油価格が現在1カ月前より約50%高くなっていることから、その安堵感は一時的なものにとどまりそうだ。
資産運用会社アバディーンのデピュティチーフエコノミスト、ルーク・バーソロミュー氏は「本日のインフレ統計は、イラン紛争前の名残に過ぎない」と述べた。
2月末の米・イスラエルによるイラン攻撃以前、イングランド銀行(英中央銀行)は、規制対象の家庭用エネルギー料金やその他の価格改定が実施される4月には、インフレ率が2%の目標近くまで低下すると見込んでいた。しかし先週、インフレ率見通しを大幅に上方修正し、年半ばまでに3.5%に向けて上昇する可能性があるとした。
24日に公表された米シティ/市場調査会社ユーガブの3月の月次調査によると、英国市民のインフレ期待は大幅に上昇。短期的なインフレ期待は2月の3.3%から5.4%に急騰し、公式インフレ率が10%を超えていた2023年以来の高い水準を記録した。
現在、ほとんどの世帯のエネルギー料金は上限規制がかけられているが、7月から新料金が適用される予定であり、製造業者は既に1992年以来最大のコスト急騰を報告しており、これがまもなく消費者に転嫁される可能性がある。
きょうの金融市場では、英中銀が今年中に0.25%の利上げを2回か3回行うとの見方が広がっているが、多くのエコノミストは、エネルギーコスト上昇による成長への逆風を考慮し、英中銀が金利を据え置くとの見方を示している。
英中銀が長期的なインフレ圧力の指標として注視しているサービス価格のインフレ率は4.2%で、1月の4.4%から低下した。22年3月以来の低い伸びで、予想の4.3%をわずかに下回った。レストランやカフェ、コンサートやその他の文化イベントのチケット価格におけるインフレ圧力の緩和を反映した。
一方、変動の激しい食品・エネルギー・酒類・たばこを除いたコアインフレ率は3.1%から3.2%に小幅に上昇した。
JPモルガン・アセット・マネジメントのグローバル市場アナリスト、ザラ・ノークス氏は「本日のコアインフレ率の上振れは、最近のエネルギー価格の急騰前から根強い物価上昇圧力に直面していることを示しており、英中銀にとって懸念材料となるだろう」と述べた。
英国のインフレ率は主要先進国の中で最も高く、発電や暖房で天然ガスへの依存度が高いため、価格ショックの影響を受けやすい状況にある。
スターマー政権は既に、生活費の上昇を抑制するための措置を導入しているが、リーブス財務相は24日、今年の家庭向けエネルギー補助金について、22年の前回のガス価格急騰時よりも対象を絞り込んだものになると述べた。
CPI統計の発表後、リーブス氏は、来月から施行される政府の措置により、家庭のエネルギー料金における一部の固定費が削減されることを強調。政府は「不公平な価格上昇が発生した場合、国民を保護するための措置を講じる」と強調した。
英国のインフレ率は22年10月に11.1%と1981年以来の高水準に達し、過去5年間で2%の目標値に近づいたことはほとんどない。
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