- 2020/12/11 掲載
日本精工、コンディション・モニタリング・システム事業の買収について発表
■本件買収の背景と目的
近年、設備や製造ラインの保全手法として、予知保全が注目されています。予知保全とは、設備や製造ラインのコンディション・モニタリング(状態監視)により、得られた情報を分析し診断することで、保全のみならず、生産性向上や品質改善への貢献が期待され、デジタル・トランスフォーメーション推進の重要性が叫ばれる中、生産革新の手段としても注目されています。当社の軸受をはじめとする主力製品は、設備の機能・性能を支える重要部品であり、これまでに蓄積した豊富なデータ・技術・知見は予知保全を実用化する為の鍵となり得ます。このような背景から、当社は、第6次中期経営計画(2019-2021年度)において、成長への新たな仕掛けとして「CMS事業の構築」を掲げています。具体的には、故障診断・余寿命診断の技術サービスを起点に、設備が抱える問題点や課題のソリューションを提供するコト売り事業にまで展開し、幅広い産業の発展への更なる貢献を目指した研究開発と事業開発を進めています。
当社はこの度、中期経営計画の実行施策の加速・拡大を狙い、CMS市場の専業大手であり、今後も急速な成長が見込まれるBKV事業を買収し、当社CMS事業構築のプラットフォーム(土台)とします。BKV事業は、当社代表執行役社長直轄の自律型組織となり、当社リソースも活用することで、より迅速で積極的な事業展開が可能となります。当社は、BKV事業を当社CMS事業の成長ドライバーと位置づけ、BKVの優良な顧客基盤、技術、信頼のブランド、CMS人材、事業開発に不可欠なBig Dataへのアクセス等を、活用することで、CMS事業開発を加速させ、自動化・省人化・スマート化・環境対策等の社会的ニーズへの当社の対応力を一層強化していきます。
<日本精工株式会社 代表執行役社長 内山 俊弘コメント>
BKV事業が当社の一員となることで、CMS事業のプラットフォーム(土台)が構築でき、成長著しいCMS市場において今後更なる成長を目指していきます。
<Brüel & Kjær Vibro CEO:Marcel Van Heltenコメント>
このたび、状態監視の分野においてリーダーとなることを目指しているNSKの一員になれたことを大変光栄に思っています。両社のシナジー効果が見込めるのは確実であり、両社の人材と知識を組み合わせることで、お客様に革新的なソリューションを提供していきます。
<スペクトリス社Chief Executive:Andrew Heath コメント>
BKV事業の売却は、当社の事業ポートフォリオ最適化戦略のステップであり、株主の皆様の価値向上に繋がるものです。また、NSKのポートフォリオにBKV事業が加わることは理想的でしょう。BKV事業にとっては、グローバル企業であるNSKとの製品の補完が可能になると共に、技術への投資や開発に意欲的なNSKの一員になることでポテンシャルの最大化に繋がるでしょう。
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