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  • 2026/03/30 掲載

これが自販機で「稼ぐ」最後の手段…? 300億赤字のダイドーが狙う“逆転戦略”の全貌

【連載】流通戦国時代を読み解く

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いま、自動販売機業界が揺らいでいる──。2026年2月、ダイドーグループHDは、国内販売の9割を担う自動販売機27万台のうち、2万台を削減すると発表した。2025年度は売上高2,412億円、経常利益41億円を確保したものの、国内飲料事業は22億円の赤字に転落。さらに298億円の減損を計上したことで、最終損失は303億円に達し、純資産の約3分の1を失う事態となった。同時期にはサッポロHDが約4万台の自販機事業を売却。さらに日本コカ・コーラの運営譲渡や、アサヒ飲料の一部統合など、業界再編が一気に加速している。業界衰退の裏にある“自販機ビジネスの致命的な弱点”と、生き残りを懸けたダイドーの「改革」に迫る。
執筆:流通アナリスト/中小企業診断士 中井彰人

流通アナリスト/中小企業診断士 中井彰人

nakaja lab 代表取締役。みずほ銀行の中小企業融資担当を経て、同行産業調査部にてアナリストとして産業動向分析に長年従事。分野は食品、流通業界。執筆、講演活動中で、TV等マスコミで情報発信中、連載記事は月6本以上。主な著作物に「図解即戦力 小売業界のしくみとビジネスがこれ1冊でしっかりわかる教科書」(技術評論社)、「小売ビジネス」(クロスメディア・パブリッシング)などがある。

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逆風の自販機業界で、ダイドーは生き残れるか?
(Photo:Banban666 /Shutterstock.com)

自販機を衰退させた“3つの事件”

 飲料の自動販売機は、1960年代に駅や工場などでビン飲料を販売する形で普及し、1970年代に缶飲料が登場すると需要は一気に拡大。屋外設置の広がりとともに、設置台数も急増した。

 その結果、「飲料は自販機で買う」が当たり前の時代が生まれた。1990年代には安売りの食品スーパーが台頭し、家庭需要は移ったものの、外出時は自販機という棲み分けが続いていた。

 しかし2000年代、ペットボトルの普及が転機となる。持ち運びやすく計画的に購入できるため、スーパーやコンビニでまとめ買いする方が合理的になり、自販機の利用は徐々に減少した。

 さらにコロナ後の物価上昇と実質賃金の低下が追い打ちをかける。食費の見直しが進む中、スーパーなら80円、コンビニでも150円で買える飲料を、220円前後の自販機で買うことへの抵抗感が広がっている。
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どれだけ縮小してる?清涼飲料のチャンネル別市場規模・シェアの推移

 自販機需要は消滅したわけではないが、飲みたいときに買いに行く時間がない人(たとえば、日中オフィスや工場で就労中の飲料を事前に買い忘れた人…など)の緊急需要に戻りつつある、ということなのであろう(上図)。

自販機ビジネスの「トドメの一撃」、収益激減させた原因

 そしてもう1つ、自販機ビジネスに大きなダメージを与えた要素がある。

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