- 2020/12/15 掲載
EU域内銀行、ESGリスクの統合は道半ば=ブラックロック
ブラックロックは、欧州連合(EU)からの委託で調査を実施。EU域内の銀行からの回答を分析した結果、大半の銀行が環境・社会・企業統治(ESG)に関連するリスクを内部手続きに反映し始めたばかりだったという。
最終報告書は来年4月に公表予定で、EUはそれを新たな金融規制立案のための資料とする。
中間報告書は「調査した銀行の多くはESGリスクの統合を進める目標があるとした一方、大半は明確な期限や責務を定めず、ESGリスク統合戦略を正式なものとしていなかった」と指摘。
とりわけ気候変動リスクに関しては、多くの中小銀行がリスク管理システムへの統合に、まだ着手していないと回答したという。
報告書はまた、規制当局については「監督する銀行のESGリスクへのエクスポージャーを把握・評価する数値目標を持ち合わせていないとの回答が大半だった」と指摘。
一部の銀行はESG関連商品の取り扱いを始めたり、地球温暖化対策の国際枠組み「パリ協定」に沿った行動を約束しているが、多くの市民社会団体からみると、銀行の取り組みはかなり不十分だと分析した。
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