- 2021/10/29 掲載
LIXIL、部品供給不足などの事業リスクあり通期計画据え置き
瀬戸CEOは「すべてうまくいくならば上方修正もあったかもしれないが、事業リスク要因があるため、予想は変えなかった」と述べた。4―9月期の連結最終利益は前年同期比2.3倍の257億円で、上期として過去最高となった。しかし、通期の見通しは据え置いている。
下期に向けた事業リスク要因として、アルミを中心にした歴史的な資材価格の上昇、輸送コンテナのひっ迫とコスト上昇、予測不能なロックダウン、予想困難な要因による部品供給不足などを挙げた。
アルミなど原材料価格の上昇は「値上げで対応せざるを得ない」とした。
夏場には、業績押し下げ要因が重なった。木材の価格が上がる「ウッドショック」や中国住宅市場の急減速などは想定の範囲内だったものの、新型コロナによるロックダウンやアルミ価格の上昇、輸送コンテナのひっ迫などは予想を超える事態だったとという。ベトナムがロックダウンしたことで衛生陶器(トイレ)の一部部品が欠品。9―10月には生産・供給に遅れが生じ、当初計画の90%程度に落ち込んだ。エクステリアは国内で代替生産を行い、コストアップ要因につながった。これらは「11月にはほぼ正常化する」見通しとなっている。コンテナのコスト上昇は、来期第1四半期まで続くとみている。
足元の円安は、海外事業の円貨換算でプラスに働く一方、輸入原材料の上昇につながるが、「足元では円安の方が収益増になる」という。
(清水律子)
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